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浦和レッズが名古屋グランパスが発表した対応の批判に対して反論した(写真は資料:西村尚己/アフロスポーツ※違反行為をした際のものではありません)
浦和レッズが名古屋グランパスが発表した対応の批判に対して反論した(写真は資料:西村尚己/アフロスポーツ※違反行為をした際のものではありません)

「名古屋の指摘は事実に即していない」一部サポーターの違反行為を処分した浦和が名古屋の痛烈批判に異例の公開反論をした理由とは?

 浦和レッズは12日に公式HPを更新し、9日の名古屋グランパス戦で複数の違反行為が確認された一部サポーターへの処分内容を発表した。同時に「名古屋グランパス様による4月10日の情報発信について」と題した声明も発表。試合会場の豊田スタジアムを巡る座席騒動に関して、名古屋が「クラブ間で合意した内容を独自に書き換え、事実と異なる認識を与えてしまう」と浦和の対応を非難した件に対して、認識が異なっていると反論を展開した。

 違反行為が確認されたサポーターを独自処分

 

 9日の名古屋戦に関する2種類のリリースを、浦和は12日夜にクラブの公式HPおよび公式ツイッター(@REDSOFFICIAL)で相次いで発表した。
 ひとつは「浦和レッズサポーターによる違反行為について(処分の決定)」と題され、複数の違反行為が確認された一部サポーターに対して、聞き取り調査を含めた事実確認が完了したと報告。クラブとして下した処分内容を、違反行為をふたつに分けて発表した。
 まずは名古屋と浦和がともに確認していた、豊田スタジアム内に設けられた立ち位置禁止エリアへの侵入と横断幕掲出禁止エリアへの横断幕掲出に対して、両方の違反行為を主導したサポーター5人に浦和のホームゲーム3試合への入場を禁止。そのうえで同期間内に開催されるアウェイゲームに対しても、スタジアムへの入場を禁止する対象に含めるとした。
 さらに10日の段階で名古屋が「確認された」と断定し、浦和が「暴行と思われる行為を含む諍(いさか)い」という表現にとどめていた、対応にあたった警備員への頭突きや胸ぐらをつかんだとされる行為に関しては、サポーター1人に浦和のホームゲーム10試合への入場を禁止。同期間内に開催されるアウェイゲームに対しても、同様の入場禁止処分を科した。
 浦和は後者の処分で、もめ事や言い争いを意味する「諍い」という言葉を用いた理由を含めて、決定を下すまでの経緯を次のように補足しながら謝罪している。
「現時点においても行為者は暴行行為を行ったことを認めておらず、客観的にその事実を証明し得る情報を確認できていないため、行為内容を上記表現(諍い)としております。また、当事者間で既に和解が成立しているという事実もございますが、暴行と思しき行為を行うことはその程度がどの様なものであっても決して許容されるものではなく、和解の事実が処分の決定に影響を及ぼすものではないと判断し、本人同意のもと上記処分といたしました」
 もうひとつのリリースは「名古屋グランパス様による4月10日の情報発信について」と題され、名古屋から「クラブ間の信頼関係を失墜する行為として大変遺憾に思っております」と糾弾された10日の発信に対して、一部で認識が異なる点があったと反論した。

 

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