采配ズバリで巨人に連勝！…なぜ岡田監督は“サトテル”を外して渡邉諒のスタメン抜擢を決断したのか…気になる今後の起用法

　だが“アレ”を狙うためのキーマンの一人は、やはり佐藤なのだ。
　スポーツ各紙の報道によると、テレビインタビュー後の囲み取材で、岡田監督は、今後の起用法についての明言を避けたという。
　当面は、左右に関係なく、渡邉をスタメンで使うのか、左投手には渡邉、右投手には、佐藤の併用でいくのか、それとも佐藤を2軍に落として再調整をはからせ、這い上がってくるのを待つのか。
　阪神OBで、巨人、西武、ヤクルトでコーチを務めた現在・新潟アルビレックスBC監督の橋上秀樹氏は、「佐藤が前日のゲームの最後に守りのミスをしたのでスタメンを外すかもと思っていた。佐藤の打席には、結果を出さねばならないという焦りが見えているので、スタメンを外したのは、いい機会だったと思うし、5番が安パイでは打線はつながらない」と、岡田采配を評価した上で、今後についてこんな意見を持つ。
「佐藤はスライドステップをされるとまったくタイミングが合わない。ストレートに差し込まれるのは、始動の遅れで、当然、相手バッテリーは、そこをついてくる。スタメンから落ちたことは、いいクスリになると思う。根本的なタイミングの取り方と形を作り直すには、2軍でやり直した方がいいのかもしれないが、そういう環境が阪神の2軍にあるのかどうか。聞けば佐藤は自分で考えて行動に移すタイプとか。プロでは大切な部分だが、それで結果が出なければ消えていくのが、この世界。素材は間違いないのだから、柔軟な考え方を持ち、正しい方向に時間を費やすことが必要だろう」
　ここまで2年間、佐藤を甘やかしてきた“ツケ”だとも言える。
　2軍に落とすよりも、岡田監督、今岡、水口打撃コーチが、1軍で直接手を差し伸べながら覚醒のきっかけを与えることがベストだろう。
「勝利と育成。これを同時にやるのは本当に難しいんよ」
　岡田監督から指揮官にとっての永遠の命題とも言える話を聞いたことがある。
　岡田監督は、サトテルに何かのメッセージを伝えるかのように7回一死で代打に立たせた。だが、佐藤は、直江の変化球にまったくタイミングが合わず膝をつくようなスイングで三球三振に倒れた。
　今日14日の横浜DeNAの先発は右腕のガゼルマン。「勝っているときは動くな」のセオリーもあるが、岡田監督は果たして、どんなオーダーを組むのだろうか。
（文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社）