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仏リーグアンのストラスブールに入団したMF鈴木唯人がデビュー戦でスーパーゴールを決めた(写真:なかしまだいすけ/アフロ)
仏リーグアンのストラスブールに入団したMF鈴木唯人がデビュー戦でスーパーゴールを決めた(写真:なかしまだいすけ/アフロ)

なぜ”パリ五輪ホープ”鈴木唯人は仏デビュー戦でスーパーゴールを決めることができたのか…“同僚”GK川島永嗣の存在を仏紙が指摘

前出の「レキップ」は、清水からフランスへ新天地を求めた鈴木の日々を、川島の存在をからめながら微笑ましい表現で描写した。
「親子と言っていいほど年齢が離れているスズキを、カワシマはストラスブールの日本食レストランへよく連れていっている。カワシマの存在もあってスズキはすぐにチームへ溶け込み、いまではフランス語を少し話せる程度にまで習得している」
 ストラスブールの公式ツイッター(@RCSA)は、アジャクシオ戦後のロッカールームを映した動画をアップ。チームメイトやコーチングスタッフから次々と祝福される鈴木のそばには、カタール大会後に左肩を手術し、現在は戦列を離れている川島の姿もあった。
 動画のなかで、川島は「あのまま前線での追っかけ役で終わるかと思ったよ」と笑顔で鈴木をねぎらっている。まずはリードを死守するために、前線からの守備に比重が置かれていたからだろう。チームのタスクを守ったうえで値千金のゴールまで決めた鈴木を、川島は一夜明けて更新した自身のインスタグラム(@eijikawashima01)であらためて祝福した。
「でっかい息子がようやくリーグアンデビュー戦からの初得点。自分の事のように嬉しい日!おめでとう!!そしてまだまだここから」(原文ママ)
 加入後に9試合もベンチで待機させたのは、身心両面でリーグアンに慣れさせるための措置でもあった。かつてガンバ大阪を率いた経験を持つ、ストラスブールのフレデリック・アントネッティ監督はアジャクシオ戦後に、満を持してデビューさせた鈴木にこう言及した。
「ほとんどのファンが今日の試合で初めて彼のパフォーマンスを見たはずだが、彼はますますよくなっていく。それだけの才能を秘めた選手だと思っている」
 千葉県の強豪・市立船橋高から加入した清水で、ルーキーイヤーだった2020シーズンから台頭。3年間でJ1リーグ戦83試合に出場して5ゴールをあげ、昨年1月には追加招集ながら日本代表にも名を連ねたパリ五輪世代のエース候補が、来夏に4年に一度のヒノキ舞台が開催される新天地のフランスで、強烈なインパクトを残す最高のスタートを切った。

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