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プロ2年目に突入した栃木ゴールデンブレーブスの人気お笑いコンビ「ティモンディ」の高岸宏行が今季2度目の登板。制球が乱れ1回で2失点したが成長の跡が見られた
プロ2年目に突入した栃木ゴールデンブレーブスの人気お笑いコンビ「ティモンディ」の高岸宏行が今季2度目の登板。制球が乱れ1回で2失点したが成長の跡が見られた

挑戦2年目となる栃木のティモンディ高岸は“プロ”で通用するまでに進化しているのか…今季2度目の登板で最速136km1回2失点

 NPBの始球式などで芸能人最速となる143kmの直球を披露していた元高校球児の高岸のプロへの挑戦は2年となる。東洋大学時代にイップスから肘を痛め、一時は野球に別れを告げていた高岸は栃木からオファーを受けると、トライアウトを経て、見事に合格を果たし、8月に予告先発でデビューした。だが、その埼玉武蔵ヒートベアーズ戦を含めて、3度あった昨季の登板機会はボールを投げるだけで精いっぱいだった。だが、今季は、18.44m先で構える打者を注視できる余裕が生まれている。
 雨の影響で1時間以上も中断し、日没が迫るなかでようやくゲームセットとなると、成瀬ヘッドコーチは、高岸と話し合い、茨城戦でのいい部分と悪い部分を確認した。
そして笑顔を浮かべながら「今後の方向性を決めました」と明かした。
「やるべきことがいっぱいある、ということ。中継ぎ登板への備え方。走者を出したときにはクイックで投げなきゃいけないし、雨が降った今日のようにマウンドが綺麗な状態じゃないときもある。その上でしっかりと抑えなきゃいけない。1年間を戦う上でのスタミナなど、いろいろと必要な課題が出てくると思いますけど、昨年の経験があったからこそマウンドさばきや落ち着き具合が出てきているので、やってくれると思っています」
 昨季は2試合で中継ぎとして登板し、今季も4月8日の神奈川フューチャードリームスとの開幕戦、そして、この茨城戦と1イニングずつを中継ぎ登板している。神奈川戦では三者凡退に仕留め、そのひとつは、137kmの外角直球を見送らせて奪ったプロ初三振だった。
 直球の最速だけを比較すれば140kmをマークした昨夏を上回っていない。平均スピードも「アドレナリンが出ていた」と高岸本人が認めたデビュー戦の方が速かった。もっとも、その埼玉武蔵戦では2回を3安打5四球、3失点で降板。左中間へ特大の一発も浴びている。
 対照的に今季は神奈川戦で三振を奪った一球や、茨城戦で最後にセカンドフライに仕留めた一球に象徴されるように、コントロールやボールのキレ、つまりボールの質で勝負を挑んでいる。
 ここまでは短いイニングの登板だが、成瀬コーチは、いずれは長いイニングを投げられるようにするための準備も進めていると言う。
「ある程度の話はしているので、これからはもう少し投げるんじゃないかな、と。一応、そのようにするためには、こういうこともやった方がいいという話もしています。特に先発する上では技術うんぬんではなく、肩のスタミナが一番大事になると思っているので」

 

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