「彼は天才だ」6号ソロ&猛打賞で連続試合安打を14に伸ばすRソックス吉田正尚に同僚スターから称賛の声…「一体どうやって?」
レッドソックスの吉田正尚(29)が4日(日本時間5日)、本拠地で行われたブルージェイズ戦に「2番・レフト」で先発出場し、1回の先制の6号ソロを含む5打数3安打3打点の大活躍で11-5の快勝に貢献、連続試合安打を14に伸ばし、米メディアやチーム内からも称賛の声が上がった。打率.317、打点24は、ア・リーグ7位タイの成績で、いずれもエンゼルスの大谷翔平(28)よりも上に位置している。
「吉田より好調な選手はいない」
吉田のバットは“打ち出の小槌“状態だ。
1回一死。ここまで2勝2敗のケビン・ゴーズマンが初球に投じたキャッチャーの構えとは、逆にアウトコースへ甘く入った92マイル(147キロ)のストレートを見逃さない。打球はグイグイ伸び「ザ・トライアングル」と呼ばれる変形のフェンウェイパークのセンター最深部近くのスタンドに飛び込んだ。先制の6号ソロ。吉田は、2回にも二死三塁からセカンドの右を襲う強烈なタイムリー。さらに6-1で迎えた4回にも、無死三塁から今度は逆方向のショート左を破る2打席連続のタイムリー。
広角打法で3打点の猛打賞をマークして連続試合安打を今季のメジャー最長となる14にまで伸ばした。吉田に牽引されてチームは、ブルージェイズとの4連戦のスイープに成功して6連勝。4月に足の怪我などもあって打率が1割台に落ちた際、米メディアに「5年9000万ドル(約118億円)の大型契約は間違いだったのでは?」などと叩かれた。
しかし、今や、完全な手のひら返し状態で、メディアだけでなく、チームメイトからも称賛の声が届いた。
地元紙のボストンヘラルド紙は「吉田が3安打、ラファエル・デバースの通算150号本塁打でブルージェイズ4連戦のスイープを決める」との見出しを取り、レッドソックスの快勝を伝えた。
同紙は、「4回までに3安打を放った吉田に引っ張られ、ホームチーム(のレッドソックス)は(相手先発の)ゴーズマンを序盤で捉え、4回までに10安打8得点で降板させた、11―5と快勝した」と、吉田の役割を評価。
「吉田は、キャリア初対戦となるゴーズマンの初球を本塁打にし、2回、4回にもタイムリーヒットを放った。彼は、メジャーでトップに立つ連続試合安打を14試合へと伸ばし、マルチ安打も4試合連続とした」
そう紹介した上で、チームの4番で8回に通算150号となる本塁打を放っているデバースが、吉田を大絶賛したコメントを伝えた。
「彼は天才だ。彼を見ていて、時々、彼はどうやってあれをやってのけたんだ?と思う」
また地元テレビ局NESNは、今季ドジャースから加入して3番を打つ38歳のベテランのジャスティン・ターナーの声をこう紹介している。
「彼はスペシャルな打者だ。彼は、軽く握ったバットからボールを遠くに放つ。彼はフィールド全体を(広角に)使っている。本当に頭がいい。しっかりと準備を整えている。彼を見るのが楽しい」
CBSスポーツは「見よ!レッドソックスの吉田がブルージェイズ戦での本塁打で連続試合安打を(現在継続中で)MLB最高の14試合に伸ばす」との見出しを取り、「吉田はボールをより頻繁に打ち上げることでスロースタートだったシーズンから立ち直った」と称えた。
同メディアは、「吉田の一発は400フィート(約122メートル)も飛び、打球速度101.6マイル(約163.5キロ)でバットから放たれた。14試合連続安打の中で、本塁打は5本目で打点は16点目となった。吉田はシーズン序盤に苦闘したが、恐ろしいほどの好転ぶりを示している」と続けた。
またMLB公式サイトは、「コーラ監督が6連勝について『素晴らしい試合、素晴らしいシリーズ、素晴らしい本拠地での試合だった』と語る」との見出しを取った記事内で 吉田の活躍について、「1回に右中間にロケット弾で先制点をもたらした吉田よりも好調な選手はいない」と紹介した。
「現在メジャーで最長となる連続試合安打を14に伸ばした吉田にとって、この本塁打は3安打を放った夜の一部だった」と続け、この14試合の成績が、56打数25安打で18打点であることを伝えた。
吉田は7連勝がかかった5日(日本時間6日)の敵地でのフィリーズ戦に「2番・レフト」で先発出場している。