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巨人が中日に逆転負け。新外国人ブリンソンのバント失敗と岡本の走塁ミスで追加点機を逃したことが響く(資料写真・黒田史夫)
巨人が中日に逆転負け。新外国人ブリンソンのバント失敗と岡本の走塁ミスで追加点機を逃したことが響く(資料写真・黒田史夫)

迷走采配?!なぜ巨人の原監督はブリンソンに失敗が危惧されたバントをさせたのか…ミス重複で追加点機を逃し中日に逆転負け

 巨人が5日、名古屋のバンテリンドームで行われた中日戦に3-8で逆転負けを喫して5位に転落した。ドラフト3位の田中千晴(22、国士館大)が8回に5失点して逆転を許したことが直接的な敗因だが、痛恨だったのは4回無死一、二塁の追加点機に、ルイス・ブリンソン(28)のバント失敗と二塁走者の岡本和真(26)の判断ミスが重なり併殺打に終わった場面。サインなのか、はたまたブリンソンが自ら仕掛けたのかは不明だが、原辰徳監督(64)の采配に対して疑問の声が大きくなっている。

 岡本和真の走塁ミスも重なる

 

 問題のシーンは1-0で迎えた4回だ。
 中日の先発、小笠原の制球が乱れ、岡本、丸が連続四球を選び、無死一、二塁のチャンスに6番のブリンソンが打席に立った。初球の甘いチェンジアップをすんなりと見逃したブリンソンは、三塁のコーチャーズボックスの川相コーチの元へサインの確認に歩く。直接、耳打ちされたブリンソンは、2球目のナックルカーブにセーフティバントの構えをした。投球はボールになったが、続く3球目には、最初からバントの構えをして、送りバントを試みたのだ。だが、そもそもバントの構えからバットと目線が離れて様になっておらず、打球はポンと後方への小さく速いファウルフライになった。難しい打球だったが、素早く反応した木下が飛びついてキャッチするファインプレー。そして、もうひとつのミスが重なる。
 三塁がフォースプレーとなる一、二塁のバントでは、二塁走者の走塁が重要になるが、岡本はバントした瞬間にスタートを切り、打球がファウルフライになっているのに、まだ足を止めず、二、三塁間の中間地点より先まで走ってしまっていた。真後ろへのファウルだったので、一瞬、ボールの方向を見間違えたのかもしれないが、慌てて戻ったが万事休す。木下が二塁へボールを送ってダブルプレーが成立した。2つのミスが重なり、続く中山もショートフライに終わり貴重な追加点機を逃した。
 ネット上は「2人のミスよりそもそもバントをさせたのが間違いでは?」「ブリンソンがバント失敗することは予想できた」「原監督はなぜこんなにもバントが好きなのか」などといった批判の声であふれた。
 セ・リーグでタイトルを獲得したことがある某プロ野球OBも、この場面で、ブリンソンにバントをさせた原采配に疑問を投げかける。
「サインか、本人が自分でやったのか、内部事情はわからないが、わざわざ三塁の川相コーチにサインの確認をした後のバント。ごく稀にあえて偽装でこういう動きをすることもあるが、このケースでは考え辛い。岡本のスタートを見る限りベンチの作戦なのだろう。走塁ミスのボーンヘッドを繰り返すブリンソンのプレーを見ていれば、野球がよくわかっておらず、バントなどの小技の不得意なタイプの選手であることは、容易に想像できる。首脳陣もわかっていたはず。たとえ送っても、中山、山瀬と下位打線。しかも、小笠原は連続四球を与えており、ブリンソンに対しては、絶対にストライクで勝負してくるシチュエーションだ。ブリンソンは、2日前のヤクルト戦で4安打5打点の大爆発をしていてバッティングの調子は悪くない。失敗の確率が高いバントよりも強行策で良かったと思う」
 プロ野球OBの指摘通り、ブリンソンは、4月6日の横浜DeNA戦ではアウトカウントを間違えて三塁ベースから離れてアウトとなり、3日のヤクルト戦でも、二塁走者としてセンターフライで三塁を回ってしまう暴走を犯して併殺打になるなどのボーンヘッドを連発している。典型的な“野球がわかっていないプレーヤー”で、そんなブリンソンにバントのサインを出したベンチに問題があったのかもしれない。
 原監督は5回には一死一、三塁で、ここまで2三振の秋広に代打の坂本を送り、ライト前タイムリーが飛び出すなどの冴えた采配もあった。

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