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「虎のドラマチック“7”」が8連勝で首位独走する岡田阪神の好調理由…勝利試合のイニング別得点数で7回が最多の「22」

 岡田監督が、前回の阪神監督時代に「JFK」と呼ばれるジェフ・ウィリアムス(現駐米スカウト)、藤川球児(現SA)、久保田智之(現1軍投手コーチ)の勝利方程式を確立して2005年に優勝したが、この画期的だった起用法が生まれたのは、そもそも「7回をどう抑えるか」が発想のスタートだった。
「ラッキーセブンっていうやん。うまくできているもので、この格言には理由があるんよ。先発投手に疲れが出始め、この回に中継ぎを投入するにも、これまでは、序列から言えば、3番手くらいの投手になるので、得点が奪いやすくなる。だから、この7回をどう抑えるかが重要で、藤川という一番ええピッチャーをここにぶつけたんよ」
 岡田監督は、先発で燻っていた藤川を救援に配置転換して、7回に起用した。藤川が7回、ウィリアムスが8回、久保田が9回をピシャリと締める完全分業制を確立して、6回までリードしている試合の勝率は8割を超えた。
 つまり逆に攻撃する側の視点から見れば、ラッキーセブンこそが、勝負をかけるイニングなのだ。岡田監督が、この7回に積極的に仕掛けて、勝利ゲームのイニング別得点で最多となっているのは、単なる偶然ではない。
 8連勝の勢いのままパ・リーグとの交流戦に突入する。2010年からオリックスの監督を3年間務めた岡田監督はパ・リーグの野球に明るい。セパの格差が話題になったことがあるが、岡田監督は、今年はそこまで実力差が開いているとは見ていない。しかも「アレ」というワードの原点は、オリックス監督時代の2010年の交流戦優勝なのだ。
試合後のテレビインタビューで「勢いに乗ってセ・パ交流戦に入れますね?」と質問された岡田監督は、「そうですね、ええ」と答えた。
「あまり対戦がない(チームとの)交流戦。自分たちの野球をするというか、基本でね。相手のデータも、あまりないと思うので、きっちりとした野球をやっていけばいい」
 先発がゲームを作って、守備を固め、四球を拾って打線をつなぎながらゲームが均衡すれば7回に決める。交流戦は所沢に乗り込んでの西武との3連戦からスタート。西武は強制性交の容疑で書類送検された主砲の山川が不在で借金7の5位と苦しんでいるチームだ。
(文責・RONSPO編集部)

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