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アスレチックスの藤浪晋太郎が6試合連続無失点で前半戦を終える。“激変”理由とは?(資料写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
アスレチックスの藤浪晋太郎が6試合連続無失点で前半戦を終える。“激変”理由とは?(資料写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

「気の毒だ」「フジ以外に誰がいる?」藤浪晋太郎が連続押し出し四球などで敵地罵声浴び逆転許すも自己最速164キロをマークしSNSファンの声は同情的…ア軍は屈辱の50敗で借金38

 アスレチックスの藤浪晋太郎(29)が5日(日本時間6日)、敵地で行われたパイレーツ戦で2点リードの6回1死満塁の場面で救援登板したが、連続の押し出し四球で同点とされ、おまけに犠飛まで許して踏ん張れず逆転された。チームは4-5で敗れ、メジャー全球団で50敗に屈辱の一番乗りとなってしまった。制球難は解消できていないものの自己最速を更新する164キロをマークするなど、徐々に存在感を示している藤浪に対してファンの声はバッシングではなく同情的なものに変わってきている。

 パ軍のレジェンドの顔面付近にボールがいき敵地大ブーイング

 

 コッツェー監督は藤浪の潜在能力にかけた。
 3-1で迎えた6回。3番手のリチャード・ラブレディが連続四球を与えるなどして一死満塁のピンチを作ると、藤浪に“火消し”の役割が回ってきた。
 打席には1番のアンドリュー・マカッチェン。10年前にMVPを獲得し、通算2000本安打に残り3本としている36歳のパ軍のレジェンドだ。
初球のカットボールが顔付近に抜けると敵地のPNCパークが騒然となった。大ブーイングが起きる。またストライクが入らない。1球ごとに嫌な予感が重なる3連続のボール。 
 前回の登板で感覚をつかみかけたフォーシームで全球押してフルカウントまで持ち直したが、最後は、アウトローのギリギリのコースに投げ込んだ自己最速となる102.1マイル(164.3キロ)のフォーシームをボールと判定され、その瞬間、天を仰ぎ、「あれがボール?」とでも言いたそうに苦笑いを浮かべた。
 押し出し四球で1点差となった。
 MLB公式サイトは、この試合のヒーローとして、この押し出し四球を選んだマカッチェンをクローズアップ。このシーンを「藤浪は高くインサイドに入りすぎた球から入り、マカッチェンを倒した。マカッチェンは、右ひじから倒れ、デレク・シェルトン監督とアシスタント・アスレチックトレーナーのトニー・レオ氏が駆け寄ったが、マカッチェンは、自分で立ち上がり打席に戻った。マカッチェンと藤浪は8球の戦いに入り、打席が進むにつれ藤浪は、だんだんと球速を上げていった。藤浪はその打席のヤマ場で102.1マイル(約164.3キロ)を記録したが、わずかにゾーンを外れて押し出し四球を与えた。1塁へ向かう前、マカッチェンは力強くバットを放り投げ、自軍ダグアウトに向けて叫び声をあげた」と細かくレポートしている。
 藤浪は、続くスイッチヒッターのブライアン・レイノルズにもコントロールが定まらない。初球の163キロのフォーシームが外角低めに外れ、2球目もまた163キロを示したが指に引っ掛かって今度は内角低めにボール。ボール先行からスプリットを織り交ぜながら、なんとかフルカウントまでもっていったが、外角高めに投じた6球目の154キロの高速フォークがボールと判定された。連続の押し出しで同点。藤浪は、ガクっとヒザを折り、またピッツバーグの天を仰いだ。自信があったのだろう。
 続く代打のジョー・スウィンスキーには一転してカットボールを軸に組み立てを変え、カウント0-2とストライクが先行した。藤浪なりに修正力を見せたが、5球目の低めに投じたカットボールをライトに運ばれそれが犠牲フライとなり勝ち越し点を許してしまう。
7回は4番のカルロス・サンタナをスライダーで三振、ロドフル・カストロにはレフト前ヒットを許したが、ケブライアン・ヘイズを157キロのフォーシームで押し込み二ゴロ併殺打に打ち取り失敗の続いていた“回跨ぎ”の壁を乗り越えた。
 藤浪に失点が記録されなかったため防御率は、やっと12点を切り11.57となったが、それでも現時点でのメジャーワースト。ここまで19試合で32回3分の2を投げ33奪三振を奪っているが、30四死球で、制球難は解消できていない。

 

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