「マイアミに行くと決めた」なぜメッシは1788億円オファーを蹴って米国MLSインテル・マイアミを新天地に選んだのか…海外メディア報道を本人も認める
2022年カタールW杯で世界一に輝いたアルゼンチンのスーパースターでフランスのパリ・サンジェルマン退団が決定していたリオネル・メッシ(35)が、急転、米国のメジャーリーグサッカー(MLS)のインテル・マイアミCFへの移籍を決断したことが日本時間8日、明らかになった。英BBCやスペイン紙「マルカ」など複数の海外メディアが報じ、メッシ自身も、パリで「ムンド・デポルティーボ」「スポルト」の共同インタビューに応じて「マイアミに行く」と決断を認めた。メッシの移籍先を巡っては、サウジアラビアのアルヒラルと合意寸前と報じられていたが、リーグのレベルの問題や妻のアントネラ・ロクソ(35)の反対など、家族の問題もあり急転、インテル・マイアミ入りへ気持ちが傾いた。同クラブの共同オーナーには、イングランドの“レジェンド”デビッド・ベッカム(48)が名を連ね、事実上の実権を握っている。
2年で総額1788億円の巨大契約をオファーしていたアルヒラルと破談
“スーパースター”メッシが新天地をアメリカに決めた。
パリで「ムンド・デポルティーボ」「スポルト」の共同インタビューに応じたメッシは、「私はマイアミに行くと決めた。まだ100パーセント決定したわけではなく、いくつかの交渉が残っているが、この道を進むことにした。バルセロナを離れることになるのなら、ヨーロッパを離れてスポットライトからも離れ、家族のことをもっと考えたかったんだ」と断言した。
一報を報じた英BBCや、スペイン紙「マルカ」など複数のメディアによると、メッシは当初、古巣のバルセロナへの復帰を希望。父親のホルヘ氏が、バルセロナのジョアン・ラポルタ会長と会談まで持ったが、チームの財政状況が思わしくないことに加え、来季からリーガでファイナンシャルフェアプレーと言われるサラリーキャップ制度が導入されることになったため、高額年俸のメッシを獲得するには、他選手の放出や、年俸削減を行わねばならず再契約は不可能になった。
メッシも「彼らは選手を売ったり、選手の給料を下げたりしなければならなかったと聞いた。真実として私はそれを経験したくなかったんだ」と、バルセロナ復帰を自ら断念したこともインタビューで明かした。
バルセロナ復帰が叶わない中で、2年総額12億ユーロ(約1788億円)という天文学的なオファーを出したのが、サウジアラビアのアルヒラル。メッシは、所属していたパリ・サンジェルマンから2週間の出場停止のペナルティを受けてまで、シーズン中に現地に赴き、直接視察して交渉を行い、合意寸前と報じられていたが、この話も破談となった。
前出の「マルカ」によると「彼が多くのお金を稼ぐ場所は、サウジの他になかったが、サッカーの中身としては魅力的ではなかった。メッシは、コパアメリカで(アルゼンチン代表として)ベストなパフォーマンスでプレーするためには、競争力のあるサッカーのリーグに参加したいと考えていたが、アラビアで、それを手に入れるのは難しく、家族にとっても魅力的ではなかった」というのが、破談の理由。
サウジアラビアのリーグでは、今季からクリスティアーノ・ロナウドがプレーしているが、レベルは決して高くない。
さらにフランス紙の「レキップ」によると、子供たちの教育を含めて家族の生活環境を理由に妻のロクソさんがサウジ行きへ反対したことも、破談した理由のひとつ。
メッシは、米国のマイアミに家を所有しており(現在は貸出中)、加えてマイアミは、スペイン語も不自由しない土地柄だけにインテル・マイアミでプレーした方が生活も含めて溶け込みやすい。メッシも前出のインタビューの中で「家族のことをもっと考えたかった」と説明している。