え?何その弁解?!「ボールガールが長く泣いていたから」「混合出場(許可)で前向きな結果」加藤未唯の失格問題への全仏ディレクター見解に批判の声
警告から失格処分への変更は、スーパーバイザーが下したが、その際、ビデオ映像での確認がなかったことが問題になっていた。また抗議したブズコバ、ソリベストルモも、その瞬間を見ていなかった。だが、モレスモ氏は、その意見を一蹴した。
ちなみにモレスモ氏は女子シングルスで2006年に全豪、全英を制覇したフランスの元人気名プレーヤーである。
米CNNによると、グランドスラムのルールブックには「選手は 、試合中(ウォームアップを含む)、合理的にポイントを追求する場合を除き、大会会場の範囲内で、暴力的、危険、怒りをもってテニスボールを打ったり蹴ったり投げたりしてはならない」と明記されている。また「グランドスラムのスーパーバイザーと協議した審判の決定を最終とし上訴できないものとする」「失格処分を受けた選手は、その大会で獲得したランキングポイントと、その大会で獲得した賞金をすべて失う」とも書かれている。
モレスモ氏は、本来であれば、加藤が優勝した混合ダブルスへの出場もアウトだったが、特別に許可されたことについてわざわざ触れ、「そのことが、少なくとも彼女には前向きなものをもたらしたと思っている」と付け加えた。
失格処分の取り消しや賞金、ポイントの返還に応じることはできないが、その代わりに混合ダブルスへの出場を認める“温情措置”を行ったというわけか。主催者側も、批判が殺到している展開や、実際のビデオ映像を確認して、失格処分を下したことに関して、なんらかのうしろめたさがあったのかもしれない。
だが、世界のSNS上では、この主催者側の見解を巡って「苦しい弁明」「運営側も謝罪すべき」「ルールに沿うならなぜ混合ダブルス出場は許可したの?矛盾している」「判断をボールガールが泣いたせいにするのは、彼女がかわいそう」「ルールそのものを改善すべきでは?」などの批判的な意見が多く出ている。これで一件落着では加藤やプロテニス選手協会も納得がいかないだろう。