• HOME
  • 記事
  • 野球
  • なぜセパ交流戦は史上稀に見る大混戦となっているのか…球界大御所が推す優勝候補の2チームとは?
ここ10年のセパ交流戦成績。2年連続でセが雪辱しているがソフトバンクの圧倒的な強さが目立つ
ここ10年のセパ交流戦成績。2年連続でセが雪辱しているがソフトバンクの圧倒的な強さが目立つ

なぜセパ交流戦は史上稀に見る大混戦となっているのか…球界大御所が推す優勝候補の2チームとは?

 プロ野球のセ・パ交流戦が大混戦となっている。7勝5敗で巨人と横浜DeNAが並んで首位に立っているが、5勝7敗で最下位の西武まで12球団が2ゲーム差の中で争い、どのチームにも優勝の可能性がある。現在セが36勝、パが33勝(1分け)で2年連続で、セが勝ち越し“セパ格差”もなくなっている。なぜ今年の交流戦は混戦になっているのか。そして混戦を制するのは、どのチームになるのか。今日13日から勝負を決める終盤戦がスタートする。

 「まるでオープン戦の延長みたいだ」

 稀に見る大混戦だ。
 第4コーナーを回る最終週を前にして首位の巨人、横浜DeNAから最下位の西武までが2ゲーム差。全チームに優勝の可能性が残る。
 なぜ混戦となっているのか。原因の一つにセパの首位チームの足踏みがあるだろう。
 阪神は、交流戦開幕カードとなる西武3連戦で負け越し、8日の楽天戦で守護神の湯浅が逆転サヨナラ3ランを浴びて勝ちゲームを落とし、10日の日ハム戦でも、ブルペン陣への不安から、継投が遅れるなどの誤算が重なり3-4と競り負け、大竹に今季初黒星が付き「3連敗なし」、「土曜日負けなし」などの“不敗神話”が崩れた。
 報道によると11日の日ハム戦に1-0勝利した試合後に岡田監督は、「湯浅がちゃんとしていたら首位におる」と語ったそうだが、この2試合を落としていなければ、7勝4敗1分けで交流戦の首位に立っていた。
 パも首位のロッテが序盤戦で引き分けを挟み巨人、阪神、ヤクルトに5連敗したのが響いた。4日の阪神戦で先発した佐々木朗希がわずか1安打で1失点して0-2で敗れたゲームが痛かった。ヤクルト、広島に2カード連続で勝ち越して持ち直したが、ロッテも阪神と同じく5勝6敗1分けで9位タイだ。
 巨人OBでヤクルト、西武で監督を務めた広岡達朗氏は、混戦の理由をこう分析した。
「私は全試合を見ているわけではないが、非常にミスが目立つ。守備のエラーに走塁ミス。記録に残らないポジショニングや走塁のミスも多い。楽天―阪神戦では、まるで草野球みたいになんでもないフライを外野手が落としたり、挟殺プレーでベースを空ける初歩的ミスをしたりととんでもないプレーもあった。混戦になっている一つだと思う」
 広岡氏が指摘した楽天の守備のミスは7、8日の阪神戦で起きた。7日のゲームでは9回一死一塁から梅野が、レフトフェンス直撃の打球で二塁を狙ったが、余裕でアウトのタイミングで送球が返ってきたため、一塁へ引き返して挟殺プレーになったが、楽天守備陣は二塁ベースを空けてしまい、一転セーフ。結局、この回5点を奪われるビッグイニングとなってしまった。

 翌8日の試合では、8回にライトの小郷がノイジーの平凡なフライをグラブの土手に当てて落球。その8回に逆転を許すことになった。9回に小深田の逆転サヨナラ3ランでミスは帳消しになったが、楽天がパの最下位にいる理由がわかるような“守乱”だ。

 

関連記事一覧