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元阪神の“代打の神様”日ハムの八木打撃コーチ(左)に阪神と横浜DeNAの首位攻防戦の展望を聞いた
元阪神の“代打の神様”日ハムの八木打撃コーチ(左)に阪神と横浜DeNAの首位攻防戦の展望を聞いた

阪神vs横浜DeNA“首位攻防戦”を前に日ハム打撃コーチとして交流戦で戦った“代打の神様”に聞く…「どちらが手強かったですか?」

 今日23日からセ、パのレギュラーシーズンが再開する。注目は横浜スタジアムで行われる首位の阪神と2.5ゲーム差で追う横浜DeNAとの首位攻防戦だ。ここまで両チームの対戦は阪神の6勝2敗だが、ハマスタでは昨季からレギュラーシーズンで10連敗中と相性が悪い。阪神は首位をキープできるのか。横浜DeNAが首位奪還を果たすのか。交流戦で両チームと対戦した阪神の現役時代に“代打の神様”と呼ばれた日ハムの八木裕打撃コーチ(58)に「どちらが手強かったか?」の質問をぶつけてみた。

 交流戦Vの横浜DeNAと10位終わった阪神

 いきなりの中盤戦の天王山と言っていい。
 最大で6.5ゲーム差があった阪神と横浜DeNAが2.5ゲーム差で首位攻防戦を迎える。交流戦では11勝7敗で4チームが並んだがTQBで横浜DeNAが上回って初優勝。一方の阪神は、交流戦を7勝10敗1分けと借金「3」で終えた。
 三浦監督と岡田監督の総括コメントも対照的だ。
 三浦監督は、「最後まで(交流戦の優勝争いを)戦えたことは財産になる。レギュラーシーズンを戦えるチーム力がある」と手ごたえを口にした。
 交流戦のチーム得点80は、ソフトバンクの86に次いで2位、チーム打率.258は4位の成績で、自慢の打線は威力を発揮。4番の牧が交流戦の打率.380でランキング3位、打点13は8位、5番の宮崎が打率.345で9位、打点15がソフトバンクの近藤に並んで2位につけるなど、主軸が好調をキープしていて、チーム防御率も交流戦前は3.59だったが、交流戦では2.93と改善した。全体で4位の数字。特に超大物助っ人のバウアーが3戦3勝で、交流戦の防御率1.50と日本野球に順応したことが大きい。
 一方の岡田監督には、直接聞けなかったが、スポーツ各紙の報道によると「御の字」と表現したそうだ。不調の“守護神”湯浅で8日の楽天戦、15日のオリックス戦と、勝ちゲームを2つ落とし、代役の岩崎も3連投となった17日のソフトバンク戦で1点差ゲームを逃げ切れなかった。湯浅、及川、浜地が2軍で再調整となり、ブルペン陣がぐらついているチーム状況に加え、ノイジーが不振で、佐藤も、いいのか悪いのかわからない状態が続き、絶好調だった近本も、若干、調子を落としていたことを考えると、投打が“底”に近い状況。やりくりだけで、借金「3」で食い止めたのは確かに「御の字」だったかもしれない。
 ただ一方で「パは強くないよ」と見ていたのも本音。クローザーで勝っているゲームを3つも落としたことは誤算に違いなかった。
 阪神と横浜DeNAのV争いはどうなるのか。現状の力関係をどう考えればいいか。阪神の現役時代に“代打の神様”として活躍、今季から新庄監督に呼ばれて日ハムで打撃コーチを務める八木氏に交流戦で両チームを戦って感じたあくまでも個人的な意見を聞いた。
 日ハムはエスコンフィールドで阪神に2勝1敗と勝ち越した。初戦ではトレードで移籍した元阪神の江越が大暴れした。
 横浜DeNAとは、ハマスタで2連敗した後、横浜DeNAが勝つ、あるいは、引き分けで優勝が決まるゲームを延長10回の戦いで下して目の前の優勝を阻止した。
 野球は「グー」「チョキ」「パー」の世界なので、こういう勝ち負けの比較はナンセンスだが、日ハムを“物差し”に考えると、横浜DeNAの方が阪神よりも強いことになる。
 ――戦ってみてどちらが手強かったですか?
「阪神に2勝1敗、横浜DeNAに1勝2敗。中日には3連勝だったけどね(笑)。結果だけを見たら、横浜DeNAの方が、手強かったということになるけれど、これはホームかビジターかの違いが大きく影響している。ハマスタでの横浜DeNAは特別。あの雰囲気、圧迫感は凄い。恐怖よ。おまけに球場が狭いからね。それにあの打線でしょう。バッテリーにもプレッシャーがかかる。最後は、そこを逆手にとれたわけだけど、エスコンでやっていれば、また違った結果になっていたかもしれない。一方の阪神とは、エスコンでできたからね。交流戦で3試合やっただけでは“なんとも言えない”というのが正直な答えだけど、その3試合だけで判断するとすれば“ハマスタのDeNAeは手強かった”ということになるかな」

 

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