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久保建英にサウジアラビアのアル・ヒラルから巨額オファーが届く(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
久保建英にサウジアラビアのアル・ヒラルから巨額オファーが届く(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

なぜ久保建英はサウジクラブからの総額252億円の巨額オファーを蹴ってレアル・ソシエダ残留を決めたのか?

 アル・イテハドとアル・ヒラルは、パリ・サンジェルマンを退団したアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(36、インテル・マイアミ)に対しても日本円で400億円を大きく超える、ロナウドをはるかに上回る年俸を含めたオファーを出している。
 サウジアラビアは2030年までに、SPLを世界のトップ10リーグに成長させる青写真を描いている。そのためにアル・ナスルやアル・ヒラル、アル・イテハドなどを政府系投資ファンドの傘下に置き、積極的な資金援助で戦力補強を後押ししている。
 ベテランの域に入ったビッグネームだけでなく、昨シーズンのヨーロッパで活躍した若手や中堅に対しても、サウジ勢が“爆買い”を仕掛けられる理由がここにある。
 しかし、アル・ヒラルの驚愕オファーに、久保はすぐに断りを入れている。前出の『AS』は「久保に迷いはなかった」と、決断に至った理由をこう指摘する。
「契約解除条項に記された金額を含めた天文学的な条件を提示されたにもかかわらず、久保はそれを受け入れる可能性をまったく考えなかった。彼はまだ若く、何よりもサン・セバスティアン(ソシエダが本拠地を置く町)で成長できる環境を見つけているからだ」
 昨シーズンのソシエダはリーグ戦で4位に食い込み、10年ぶりとなるUEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。久保が初めて臨むこの最高峰の戦いこそが、さらに成長できる環境となる。6月上旬に『AS』で掲載されたインタビューで、久保は「チャンピオンズリーグは、子どものころから自分にとって夢でした」と胸をときめかせながら語っている。
「昨シーズンの目標のひとつに、チャンピオンズリーグ出場権の獲得がありました。アノエタ(ソシエダの本拠地)でアンセムを聞く瞬間が、いまから待ち切れません。そして、自分がチャンピオンズリーグの一部にいるんだと感じたい」

 

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