弁解の次は“口撃”?!「加藤が私達を悪者にした。彼女は常に問題児だった」“ボールガール失格事件”で非難を浴びたブズコバが母国メディアで怒りの猛反撃を開始
テニスの全仏オープンの女子ダブルスでボールガールに球をぶつけて失格になった加藤未唯(28、ザイマックス)を巡る問題で、対戦相手のマリエ・ブズコバ(24、チェコ)が6日までに出場しているウィンブルドン選手権の最中にチェコメディア『iDNES.cz』の取材に応じて、なんと加藤への怒りをぶちまけた。スポーツマンシップに欠ける行為で世界中から非難を受けたブズコバは、他の母国メディアのインタビューでは弁解していたが、今度は、「彼女が私たちを悪者にした」と怒りをぶちまけ加藤の素行の悪さまでを口にした。ブズコバ組と加藤組は、日本時間の今日7日、女子ダブルスに出場する。
「多くの選手が彼女のイライラした行動を知っている」
弁解の次は“口撃”だ。
ウィンブルドン選手権が開催されているロンドンで沈黙を破り、ボールガール事件について母国メディアに語り始めたブズコバが、今度は、違う母国メディアの『iDNES.cz』のインタビューに応えて言い訳ではなく、加藤への怒りをぶちまけた。
「彼女がすべてを引き起こし、私たちを敵に回し、さらに悪者にした」
ブズコバとサラ・ソリベストルモ(26、スペイン)組が対戦した加藤とアルディラ・スーチャディ(28、インドネシア)組を失格に追い込んだのは、6月4日の全仏オープンの女子ダブルス3回戦。第2セット途中のポイント間で加藤がバックハンドで返した球が、ボールガールの首付近を直撃。審判は、当初、加藤へ警告を出したが、ボールガールが泣き始めたのを見た、ブズコバとソリベストルモが、「失格じゃないの?」「泣いているじゃない」「「わざと(ぶつけた)じゃないの?」と猛抗議。審判団は再協議してスーパーバイザーが失格を通告した。加藤は「相手のサーブのためにボールをボールキッズに渡した」と故意ではないと説明したが、聞き入れられず、失格を勝ち取ったブズコバ組がベンチでほくそ笑んでいたことも手伝って、「失格はおかしい」という審判の判断を批判する意見と共に、2人の抗議とほくそ笑んだ態度について世界中の関係者やファンがスポーツマンシップに欠ける行為だと非難した。
同メディアが、「まるで野獣のような役割を負わされた」と表現するようにブズコバ組は、完全な悪役となったが、そのすべての責任は、加藤にあると反論した。
「誰かがあのようにボールを打ち返せば、その結果について考えなければいけない。本当に残念だけど、失格以外の選択肢はありえなかった」
さらにブズコバは、こう指摘した。
「彼女はパリでの試合を通してずっと怒っていて、ラケットを投げつけることもあった。私はすでにオーストラリアで彼女と対戦していたけど、そこでも似たような行為を目にしている。彼女は常に何らかの問題を起こしていたし、数多くの選手がコート上での彼女のイライラした振る舞いを知っていて、彼女にあのようなことが起きても驚かないと言っている」
ブズコバはマリア・カミラ・オソリオ・セラーノ(21、コロンビア)とのペアで、今年1月の全豪オープン女子ダブルスに出場。その2回戦で加藤・スーチャディ組と対戦してフルセットの末に敗れていた。
ブズコバは、同じく母国メディアの『iROZHLAS』に対しては、ほくそ笑んだ姿に対して、「不適切な笑い方をしていたように見えたが、現実はそうではなかった。コート脇のベンチでサラとしゃべっているときに、私が文法的に正しくないスペイン語を言ってしまい、それをサラが笑ったのがまずかった」と“言い訳”をしていた。今度は、弁解ではなく、加藤に反論の矛先を向けたのである。
実は、加藤は全仏後に転戦先のドイツでテニス専門サイト『Clay』のインタビューに応じ、失格処分を受けた後にブズコバから謝罪のメッセージを受け取っていたとも明かしている。それには「今日はごめんなさい。あなたとあなたのパートナーが無事であることを願っています」と綴られていたという。ブズコバも今回の『iDNES.cz』の取材に対して、メッセージを送った件を認め、こう“嫌味”を付け加えた。
「彼女に同情した私は、彼女のパートナーを含めて励まそうと『試合の結果を残念に思っている』とメッセージを送った。ただ、残念ながら彼女から返事は送られてこなかった。いまは二度とあのような状況が起こらないことを願っている」