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アスレチックスの藤浪晋太郎が6試合連続無失点で前半戦を終える。“激変”理由とは?(資料写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
アスレチックスの藤浪晋太郎が6試合連続無失点で前半戦を終える。“激変”理由とは?(資料写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

なぜ藤浪晋太郎は“激変”したのか…吉田正尚のレ軍相手に6試合連続無失点…最悪14点台だった防御率が直近10試合で2.45に改善

 池田氏が指摘するようにアスレチックスは前半戦を25勝67敗で終えてア・リーグ西地区の最下位どころか、勝率.272はメジャー全球団の最下位。チームは過渡期にあり、資金力に乏しい球団は、5番目の高額年俸にあたる325万ドル(約4億6900万円)で契約した藤浪をフル回転させる方針で、藤浪は、3A降格や、戦力外を恐れて、結果を気にする必要がない。メンタル的にふっきれる環境にあるのだ。
 さらに池田氏はメカニックの微調整が効果を奏しているという。
「フォームの無駄な部分がそぎ落とされ、下半身と上半身がスムーズに連動するようになっている。悪いときの藤浪は、機械みたいにギッタンバッタンしていたが、それがなくなっている。右足にしっかりと体重が残り、腕のテイクバックが、リラックスしてスロー。いわゆる脱力ができている。そこからマウンドの傾斜にそって重心を移動した際にラインにのって腕が振れている。制球を気にするあまり、妙に手加減してフォームが小さくまとまりすぎる時期もあったが、今は思い切り腕を振ることができているので、ストレートの威力も増している。メジャーではボールの伸び率を数値化しているそうだが、手元でボールが落ちないので空振りが取れているんだと思う」
 また捕手のシェイ・ラングリアーズが、コースにミットを構えず、常に真ん中に構えていることも話題となっているが、池田氏も、「それも気持ちを楽に持てることにつながっているのかもしれない。藤浪の場合、コースを狙うと、どうしても腕が振れなくなるので、“後はボールに聞いてくれ”の形があっているのかも」と分析した。
 藤浪の“激変”に伴い8月1日の期限までの電撃トレード案も浮上している。
 すでにプレーオフ進出が絶望的なアスレチックスが、評価が高まっている藤浪をプレーオフ争いに向けて戦力を補強したい他球団に“放出”して、来季に向けての有望な若手と交換しようとするのではないかとの見立てだ。元々、アスレチックスは、高額年俸選手をトレードに出して、若手を育成するというサイクルでチームを強化するのが、“マネーボール”以来の球団方針でもある。
 池田氏も「トレードの可能性もあるだろうね。今の藤浪が勝負のかかったチームでどれだけの結果を出せるかを見てみたいし、そうなると彼の野球人生の大きな岐路になるのでは」と見ている。後半戦の藤浪の投球に注目が集まる。
(文責・RONSPO編集部)

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