大谷翔平の電撃トレードに「ヤンキースが意欲的」…ESPN記者が情報筋の話として言及
6月中旬の段階では、最終決定権を持つモレノオーナーは、敏腕記者で知られるジョン・ヘイマン記者の直撃取材に「あのような選手の代わりがどうすれば見つかるのかわからない。我々は勝ちたいし、ラインナップに彼を置いていくことは素晴らしいこと。これはファンのためでもある」と言及。トレード封印を宣言していた。
ただ、この時点ではチームには貯金が「7」ありプレーオフ進出圏内にあった。6月下旬には、メッツからベテラン内野手のエデュアルド・エスコバー、ロッキーズのメジャー通算207本塁打、球宴3回出場のマイク・ムスタカスをトレードで獲得するなど、9年ぶりのプレーオフ進出へ向けて本腰を入れて積極的な補強まで仕掛けた。だが、7月に入ってマイク・トラウトが有鈎骨の骨折での長期離脱することになり、死球によるケガから復帰したばかりのアンソニー・レンドンも自打球で戦列から離れ、チームは球宴前に5連敗。ついに借金生活に突入した。
WBCで優勝を経験した大谷は、さらに勝つことを強く欲するようになっており、シーズン中のトレードがなくとも、もしプレーオフ進出を逃すようなことになれば、オフにFAでチームを去る可能性は高いと見られている。そうであれば、今のうちに大谷をトレードに出して、若手の有望選手を複数集めた方が、来季以降のチーム再建のプラスにはなる。
前出の米サイト「ファンネイション」も「大谷は、この冬にFAとなるので、エンゼルスは何かしらの見返りを求めて彼のトレードを決断するのかもしれない。もし大谷がオフにチームを去る可能性が高いと信じるようであれば、この球団は、この動きに向かうことを選択するかもしれない」と指摘。
「今後、エンゼルスが勝率5割あたりをさまよい、さらに勝率を落としてプレーオフ争いから離脱するようなことがあれば、チームは世代に1人の才能となる大谷を手放す取引に向けて、これまでよりも意欲的になるのかもしれない。最終的に大谷がFAで去ることになり、何も得ないはめになる前に行う最後の機会となるだろう」との見解を示した。
先日、ザ・プレスエンタープライズ紙は、「球宴後のアストロズとの3連戦、ヤンキースとの3連戦の結果が、決断に影響を及ぼすかもしれない」との見方を示していた。
8月1日のトレード期限までエンゼルスは15試合を予定しているが、同紙が指摘するように、大谷が先発する明日14日(日本時間15日)からのアストロズとの3試合、トレードの筆頭候補にあげられたヤンキースとの3試合と続く6連戦での勝敗がエンゼルスが決断を下すひとつの目安になるのかもしれない。
トレード期限の8月1日まで大谷の周辺が騒がしくなりそうだ。