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大谷翔平が33号ソロで口火を切り“負けゲーム”をひっくり返してのサヨナラ勝利。連敗を6で止めたが電撃トレード報道には歯止めがきかずジャイアンツ有力説も浮上してきた(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
大谷翔平が33号ソロで口火を切り“負けゲーム”をひっくり返してのサヨナラ勝利。連敗を6で止めたが電撃トレード報道には歯止めがきかずジャイアンツ有力説も浮上してきた(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

「彼はジャイアンツでプレーするだろう」大谷翔平の33号ソロで口火を切りサヨナラ勝利も電撃トレード報道はさらに過熱

 エンゼルスの大谷翔平(29)が15日(日本時間16日)、本拠地のアストロズ戦に「2番・DH」で先発出場、3点を追う9回に先頭打者として33号ソロを放ち反撃の口火を切った。チームは同点に追いつき、延長10回にア軍の守備のミスから13-12でサヨナラ勝利をおさめ連敗を6でストップした。8月1日のトレード期限までのチーム成績が大谷の電撃トレードを左右しそうだが、過熱している米メディアの移籍報道は収まらず、トレード先の有力候補としてヤンキースに続き、ジャイアンツ、ドジャースの名前が浮上してきた。

 地元紙が「ジャイアンツが大谷を獲得すべき10の理由

 

 大谷の意地の一打が連敗脱出への扉を開く。9-12の3点ビハインドで迎えた9回。先頭打者としてここまで21セーブで12イニング連続無失点だったアストロズの“守護神”ライアン・プレスリーと対峙した。カウント1-1からの3球目。高めに浮いたスライダーを捉えた。打球はバックスクリーンの左へ消える33号ソロ。登板翌日の本塁打は今季5本目を数えた。
 大谷の凄まじい一発で火のついたエンゼルス打線は、この回、4安打を集中し、相手のバッテリーミスなどもあって同点に追いつく。
 米ヤフースポーツによるとアストロズの74歳になる“名将”ダスティ・ベイカー監督は、「(プレスリーも)いつかは打たれる。それは嫌なことだし、彼(プレスリー)も好きではない。誰もがそうだ。しかし、それも野球の一部。受け入れるのは厳しいことだが、起こり得ることだ」と振り返ったという。
 そしてタイブレークに突入した延長10回。一死二塁から大谷が申告敬遠され、続くテーラー・ウォードの打球は、セカンドの正面。最悪の併殺打コースだったが、なんとセカンドカバーに入ったグレイ・ケッシンジャーの一塁への送球が大きくそれて、エンゼルスが劇的なサヨナラ勝利をつかんだ。 
 連敗を6でストップ。借金を1に戻してア・リーグ西地区3位に浮上したが、ワイルドカード争いでは、3位以内のプレーオフ出場圏内までに5ゲーム差。大谷のトレードを左右するプレーオフ進出に向けては、微妙な位置で過熱している大谷の電撃トレード報道に歯止めがきかない。
 ジャイアンツとのトレード有力説を訴えたのは、FOXスポーツのアナリストを務めるドジャースOBのエリック・キャロス氏だ。
 キャロス氏は、ドジャース対メッツ戦の中継前に「大谷はポストシーズンでプレーすることになると思う。いや彼はポスシーズンでプレーしなければならない。エンゼルスは彼をトレードに出す必要があり、もしそうしなければ、それは球団のひどい仕打ちに思える。では、彼はどこでプレーするのか。もう一歩踏み込んで口に出してくれと言うのならば、彼はジャイアンツでプレーすることになるだろう」と断言した。
 ドジャースの主力打者として12年間プレーしたキャロス氏は「ジャイアンツが(大谷のトレード相手として)すべてで理にかなっており、彼らは、それをするだけの条件を手にしている。(トレードで獲得後に)数カ月間、彼を手にして試して口説くことでFAでの契約を目指すこともできる。エンゼルスがドジャースの代わりにサンフランシスコに彼をトレードしたいとは思わないだろうか」と熱弁をふるった。
 またジャイアンツの地元紙であるサンフランシスコクロニクル紙は、「ジャイアンツが大谷をトレード期限か、FA後に獲得しなければならない10の理由」との記事を掲載した。
 リストアップした10の項目は、①「チームに先発が必要」②「打者も必要」③「チームが多様な能力を持つ選手を好んでいる」④「交換の有望選手が大型トレードに向けて揃っている」⑤「球団に予算がある」⑥「もう大型トレード候補の2番手では終わりたくない」⑦「観客動員力が必要」⑧「新たなスーパースターの存在がチームに望まれている」⑨「(大谷が最初に選択したエンゼルスと同じ)西海岸にあるチーム」⑩「アスレチックスがラスベガスに移転することでベイエリアでの市場強化が見込まれる」というもの。同紙は、キャロル氏が「理にかなっている」とした条件を具体的に明らかにしたことになる。
 ジャイアンツは、現在51勝41敗でナ・リーグ西地区の3位で首位のドジャースと2.5ゲーム差。ワイルドカード争いでは圏内の3位をキープしているが、プレーオフ進出を決定的にして世界一を手にするためにも、一人で投打の戦力補強のできる二刀流スターの大谷を喉から手が出るほど欲しいのだろう。

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