「なぜ敬遠しなかったんだ!」NY紙は一斉に大谷翔平と勝負して同点35号2ランを許したヤ軍ブーン監督の采配を猛烈に批判…指揮官が語った弁解とは?
同紙は「ヤンキースは5回二死一、三塁で迎えた大谷の前の打席では敬遠した。ここでは先発のセベリーノが続くモニアクをライトライナーに打ち取りピンチを脱出していた」と説明。打たれたキングのコメントをこう紹介した。
「打たれることがなければよかったと思うが、彼は素晴らしい打者だ。チームとして彼にやられるようなことはしたくないと分かっていた。残念ながら、2ストライクのカウントにしたことで欲をかいて、必要以上に良い球を投げようとしてしまった。我々を彼に打ち倒させるようなことをさせてはいけないが、きょうはそれをさせてしまった」
捕手は外角へミットを構えていたが、その1球は失投となって甘く入った。
MLB公式サイトによるとキングは、大谷が珍しく繰り出したバットフリップについても、「試合の終盤で同点に追いつくのであれば、やりたいことはなんだってできる」と怒りではなく、打たれたことを卑下するかのように認めたという。
同紙は、大谷が6月12日以降の28試合で7回以降の本塁打数が両リーグ最多の12本であるという記録を紹介して「勝負を避けるべきだった」という主張を補強した。また大谷の同点2ランが及ぼした影響を示すため、敵軍であるネビン監督の「これまで見てきた中で大谷がフィールド内で最も感情をあらわにしていた。素晴らしかった。信じられないほど素晴らしい一打だった。あのような場面で、自分たちのスーパースターが立ち上がり、あのようなことが起こると、その一打は、球場全体だけでなく、ダグアウトのチームのためにもなる」というコメントも紹介している。
ニューヨークのスポーツテレビSNYも「ブーン監督の大谷に対する手痛い判断」との批判を見出しに含み「大谷がヤンキースにその代償を負わせた」と伝えた。
同局は、「結果論ではあるが、なぜヤンキースは、この同点2ランで、メジャートップの35号、シーズン75打点となった大谷にいちかばちかの勝負に出て、セベリーノ、カブレラら同僚の勝ちゲームへの努力を消し去ってしまったのだろうか」と疑問を呈した。
ニューヨークデイリーニューズ紙も「ブルペン陣がセベリーノの力投を無駄にし、ヤンキースの大谷への判断が手痛かったことを証明する」との見出しを取り、「ヤンキースは危険な判断を下して大きな損害にあった」とブーン監督の采配を批判した。