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フランスの“至宝”エムバペが来日しなくなった裏にPSGオーナーの激怒(写真・AP/アフロ)
フランスの“至宝”エムバペが来日しなくなった裏にPSGオーナーの激怒(写真・AP/アフロ)

なぜエムバペはPSGの来日メンバーから外れたのか…事実上の球団オーナーが激怒「今すぐ売却せよ!」

 レアル・マドリード情報を専門に発信する『Defensa Central』は「クラブ側はエムバペにいっさい関与していない」と前置きした上で、現状を次のように伝えた。
「エムバペの売却を決めたこの数時間で、PSGはエムバペに対して『裏切り者』と暴言を浴びせ始めた。エースストライカーが下した決断の背後に、スペインのクラブがいると確信しているPSGは、レアル・マドリードも『敵』と見なしている」
 堪忍袋の緒が切れた、と表現すればいいだろうか。一時は10年総額10億ユーロ(約1578億円)の生涯契約オファーを用意するなど、エムバペを引き留めようと躍起だったPSGはオーナーの激怒を境に方針を一変。今夏の移籍一択となった。
 スペイン代表の前指揮官、ルイス・エンリケ新監督(53)のもとで17日に始動したPSGは、21日にリーグアンのル・アーブルとのトレーニングマッチを実施。初めての対外試合でエムバペは後半21分から投入され、終了間際にゴールも決めている。
しかし、オーナーの号令下で今夏の売却が決まった以上は、8月第2週に開幕する2023-24シーズンへ向けた戦力としてもはやカウントできない。
ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(38)を擁するアル・ナスルを皮切りに、セレッソ大阪(28日、ヤンマースタジアム長居)、インテル(8月1日、国立競技場)と計3試合を戦う日本ツアーは、大黒柱のエムバペ抜きの戦い方を早急に確立する舞台に変わった。出発直前のチームから急きょ外れ、不参加になったのはいわば自然の流れだった。
 フランスの日刊紙『Le Parisien』は、パリに残ったエムバペの今後を「PSGのジャージーを着ている間は、いくつかの制限が課される」と伝えている。
「その第一弾はすでに発効されている。エムバペは今後、PSGが他のクラブへ移籍させたいと考えている、いわゆる構想外になった選手たちだけで構成されたチームで、次の目的地が決まるまで自主トレーニングを積まなければいけない」
 一時は2億ユーロ(約315億7000万円)で設定されていたエムバペの移籍金に関して、ヨーロッパの複数のメディアは1億ユーロ(約157億8500万円)だと報じた。一刻も早くエムバペを売却したい、というPSGの方針が伝わってくる。実際、マンチェスター・ユナイテッドやチェルシー、サウジアラビアのアル・ヒラルが関心を示しているという。
 ただ、エムバペが本命に掲げるレアル・マドリードは、現時点で状況を静観している。そして、エムバペはレアル・マドリードのオファー以外のクラブとは、交渉のテーブルに就く用意はないとも報じられている。6月から繰り広げられてきたエムバペとPSGの対立は、レアル・マドリードとPSGとの確執も生み出しながら、新たな局面を迎えようとしている。

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