沙保里さんが西武の始球式に登場した(写真提供・西武ライオンズ)
“霊長類最強女子”の吉田沙保里さんが投げた!
五輪の女子レスリングで3連覇を果たして国民栄誉賞を受賞、“霊長類最強女子”と称された吉田沙保里さん(40)が23日、ベルーナドームで行われた西武対楽天戦で始球式のマウンドに立った。 デニム地の可愛いショートパンツに五輪と世界選手権で成し遂げた16連覇にちなんだ背番号「16」に「SAORI」と入った西武のユニホームを着て登場すると場内にざわめきが。
始球式の練習を積んできたそうだが、「実際マウンドに立つとキャッチャーまでの距離が“遠いな”と感じました」という。
セットポジションからメジャー流のショートアームのテイクバックがコンパクトなフォームからスロー。ボールはショートバウンドでミットに収まりノーバンとはいかなかったが、力強いボールに場内には「おー!」という声と大きな拍手が起きた。
吉田さんは、笑顔で手を振りながらマウンドを降り、西武のベンチ前では、大はしゃぎ。親交のある平石ヘッドコーチら首脳陣や選手たちに何やら声をかけてチームを盛り上げていた。
「ノーバウンドで投げたかったんですけど、最後ちょっとホームベースに当たってしまったのが少し心残りです。久しぶりにこんな大勢の方の前に立ったので緊張しました」
数々の大舞台を戦ってきた最強ファイターも慣れないマウンドでは緊張して力を出せなかったという。
「今日のピッチングは80点です」
ナンバーワンであり続けた金メダリストらしく悔しさをにじませた。
吉田さんは、野球好きで知られ、今春は西武のキャンプを訪問していた。
SNS上では、ファンの間からは、「あの運動神経と肉体で本気で野球をやっていたらどうなっていたんだろう」という声が飛ぶほどの堂々とした投げっぷりだった。