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19歳の藤野あおば(背番号15)がW杯での日本史上最年少ゴールを決める(写真・AP/アフロ)
19歳の藤野あおば(背番号15)がW杯での日本史上最年少ゴールを決める(写真・AP/アフロ)

なぜ女子W杯なでしこJが4大会連続の決勝T進出を決めたのか…19歳の藤野あおば「ラッキーガール的存在に」

 3人にチームの主軸を託す一方で、先発メンバーの変更や5つある交代枠の活用で、招集したフィールドプレーヤー20人のうちすでに18人がW杯のピッチに立った。大会全体を見すえたチームマネジメントの面でも、鈴木氏は池田監督の采配を評価する。
「結果と内容を伴わせながら5人の交代枠もフルに使えた点で、ここまでは理想的な流れで来ていると言っていい。監督としては『招集した全選手を使ってあげたい』という気持ちが当然あるし、同時に長丁場の大会全体を見越して『上手く休ませていきたい』とも考える。そのなかで思うように交代のカードを切れるのは、チームとして非常にいい状況なので。
 ただ、コスタリカ戦の後半は疲れも多少感じられた。後半も3点目、4点目を取れる展開だったなかで、ザンビア戦と同じぐらい決定的な形を作れたかと言えば、決してそうではなかった。季節も気候も日本と大きく異なる環境で戦っていく上で、コンディション調整が一番難しい。現地入りして10日が過ぎ、首脳陣には織り込み済みの状況かもしれないが、次のスペイン戦までにもう一度、コンディションを作り直すのも重要な仕事になってくる」
 なでしこは前後半を通じてコスタリカの4倍を超える25本のシュートを放ち、そのうち11本をゴールの枠内へ飛ばした。もちろん勝ち点3を手にする作業が最優先されるが、一方で後半に感じさせた物足りなさは今後へ向けて小さくない“影”を落とした。
 日本戦に続いて別会場で行われた一戦で、スペインが5-0でザンビアに圧勝。日本とともに開幕2連勝をマークし、最終節を残して決勝トーナメント進出を決めた。両国は勝ち点6で並び、得失点差でスペインが日本を1ポイント上回って首位に立った。
 最終的な順位がかかる31日の直接対決。なでしこが1位突破を目指す場合、引き分けも許されない状況が生まれた。最新のFIFAランキングは、11位のなでしこに対してスペインは6位。敵地に乗り込んだ昨年11月の国際親善試合では、ボール支配率で大きく後塵を拝したなでしこが0-1で敗れている。今回はどのように戦えばいいのか。鈴木氏が言う。
「決勝トーナメントの戦いを考えて先発メンバーを半分ほど変える戦い方と、ここまでの雰囲気や流れを重視してベストメンバーで臨む戦い方の両方があるかなで、僕が監督ならば前者を選択します。もちろん手を抜くわけではないし、戦う以上は勝利を目指すのは当然ですけど、それでもボランチから前はできるだけいろいろな選手を使いたい。5人の交代枠をフルに使いながら、ピッチに立った選手がハードワークすればいいと思います」

 

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