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19歳の藤野あおば(背番号15)がW杯での日本史上最年少ゴールを決める(写真・AP/アフロ)
19歳の藤野あおば(背番号15)がW杯での日本史上最年少ゴールを決める(写真・AP/アフロ)

なぜ女子W杯なでしこJが4大会連続の決勝T進出を決めたのか…19歳の藤野あおば「ラッキーガール的存在に」

 決勝トーナメント1回戦はグループCの1位がグループAの2位と、同じく2位が1位とそれぞれ対戦する。そして、グループAは30日の最終節を残してスイス、NZ、フィリピン、ノルウェーのすべてが突破の可能性を残す大混戦となっている。
 その先の準々決勝は、なでしこがグループCを2位で通過した場合、FIFAランキング1位で大会3連覇を目指すアメリカと対戦するのが濃厚だ。つまり上位進出を見すえ、早い段階で女王と対峙する事態を避けるにはグループCの1位突破がベストとなる。
 前出の鈴木氏は「アメリカとベスト8で当たりたくない、と考えるのも決して悪いことではない」と前置きしながら、スペインとのグループリーグ最終節で大きく先発メンバーを変える、いわゆるターンオーバーで臨むメリットを強調した。
「もう一度世界の頂点に立つ目標を達成するために、どこかで必ずアメリカと対戦すると考えたときに、次の対戦相手を考えることはあっても、その先まではあれこれと考えない方がいい。それよりも決勝トーナメントを見すえていろいろな選手を起用して、全員が今大会でいいプレーができるという感覚を持ってもらった方がいい。つまり選択肢を増やす。誰を使おうかと監督が頭を悩ませるのが、実は一番望ましい状況なので」
 池田監督も試合後のインタビューで、次戦へ向けてこう語っている。
「チームとして戦っていく上で、いろいろな選手が出てもなでしこジャパンの戦いがしっかりできるのはわれわれの強みだと思っています」
 なでしこの戦いとは、昨秋から導入した[3-4-3]システムのもと、高い位置からボールを奪いにいくアグレッシブさを一丁目一番地にすえる。決して消化試合にはならない強敵スペインとのグループリーグ最終節は、舞台をNZの首都ウェリントンにあるウェリントン・リージョナル・スタジアムに変えて、日本時間の31日午後4時にキックオフを迎える。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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