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スウェーデンGKゼチラ・ムショビッチがスーパーセーブを連発させてV3を狙った米国をPK戦で撃破した(写真・AP/アフロ)
スウェーデンGKゼチラ・ムショビッチがスーパーセーブを連発させてV3を狙った米国をPK戦で撃破した(写真・AP/アフロ)

なでしこJ準々決勝相手は過去5勝6敗3分のスウェーデン…V3狙った米国敗退は“追い風”か…米ESPNは日本を優勝候補筆頭に

 この試合の最優秀選手(POM)に選出されたムショビッチは、イングランドのウィメンズ・スーパーリーグを4連覇中の強豪チェルシーではセカンドキーパーに甘んじている。前出のBBCは「彼女はこの大舞台で米国を相手に母国のナンバーワンキーパーである理由を証明した」と称賛した上で、試合後のムショビッチのコメントを伝えている。
「試合が始まる前から、チームにも私自身にも本当にいいフィーリングがあった。本当に強いチームと対戦することはわかっていたし、だからこそ試合中はお互いに助け合う必要があった。私がゴールキーパーを務めている理由は自分がやるべき仕事に徹し、チームが勝つために最高のチャンスを与えるためです。今日はそれを自然に感じられました」
 FIFAランキングで3位につけるスウェーデンだが、これまでに手にしたメジャータイトルは1984年のヨーロッパ女子選手権だけにとどまっている。第1回大会からすべて出場している女子W杯では、2003年大会の準優勝が最高位となっている。
 しかし、男子と違ってA代表が臨む五輪では、2016年のリオ、2021年の東京と2大会連続で銀メダルを獲得。特に東京五輪ではグループリーグ初戦で米国に3-0で、決勝トーナメント1回戦ではなでしこに3-1でそれぞれ快勝している。その間の2019年に行われた前回の女子W杯でも銅メダルを獲得するなど、右肩上がりの軌跡を描いている。
 北欧の代表チームに共通する特徴として、恵まれたサイズを生かしたフィジカルの強さがあげられる。その上でどのようなチームなのか。FIFA公式ホームページ内の女子W杯特集ページが、スウェーデン女子代表のストロングポイントを伝えている
「伝統的に個々の能力の総和以上に、チームとして大きな力を発揮できる。抜群のチームワークに加えて、ワールドクラスの選手も数多く輩出している」
 FWスティーナ・ブラックステニウス(27、アーセナル)やMFフィリッパ・アンゲルダール(26、マンチェスター・シティ)、MFフリドリーナ・ロルフォ(29、バルセロナ)らは、伝統とする[4-5-1]システムのもと、東京五輪の日本戦でも躍動している。
 さらに東京五輪では第3キーパーだった、身長178cm体重73kgのサイズを誇るムショビッチが正守護神に昇格。グループリーグ初戦の南アフリカ、第2戦のイタリア、そして米国戦でゴールマウスに君臨し、計300分間を1失点に抑えている。
 すでにベスト8進出を決めているなでしことの対戦が決まった準々決勝は、11日の日本時間16時半からオークランドのイーデン・パークで行われる。過去の対戦成績は、スウェーデンが6勝3分け5敗とひとつ勝ち越している。W杯での対戦は2011年大会の準決勝以来。この試合に3-1で勝利したなでしこは決勝で米国をPK戦の末に破って初優勝を果たしている。

 

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