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日大の林真理子理事長がアメフット部員の大麻&覚せい剤使用容疑での逮捕問題について会見を開いた
日大の林真理子理事長がアメフット部員の大麻&覚せい剤使用容疑での逮捕問題について会見を開いた

「史上最悪の会見」日大アメフット部員の大麻&覚せい剤逮捕に関する林真理子理事長ら大学トップ3の会見に見えた矛盾と違和感

 授業の関係でヒアリングは、1日に1、2人しかできず寮生27人全員からの聞き取りを終えるのに時間を要したという。おそらく大学としては、容疑のある人物を全員まとめて特定してから警察に報告するつもりだったのだろう。だが、荷物検査は、本人の承諾を得た上で任意に提出させたもので職員がカバンをひっくり返したり部屋に“ガサ入れ”することもなかった。結局、警察は8月3日に5時間にわたって寮の家宅捜索に入ったが、この12日間の期間中に証拠を隠滅する恐れもあり、大学が取った対応は、あまりに杜撰だったと言わざるをえない。また澤田副学長が、押収物を保管していたそうだが、極端なことを言えば、すり替えが起こる可能性もあった。
 澤田副学長は、「今から考えればもう少し早く報告すればとも思うが、その時は適切だと思った」と言い、林理事長は、「隠蔽と言われることが非常に遺憾」と“逆ギレ”した。だが、納得のいく説明はなく、空白の12日間に関しては違和感だけが残った。
 また一部メディアで、すでに報じられていたが、昨年、部員の一人が「7月に大麻を吸った」と申し出ていたという衝撃事実も明らかになった。昨年10月29日に開催されたアメフット部の保護者会の後に「寮で大麻を吸っているとの噂があるので調査して欲しい」との依頼があり、アメフット部のヘッドコーチらが翌30日から11月6日までの間に部員121人からヒアリング調査を実施した。だが、大麻使用の事実は確認できなかったという。その後、11月中旬になって部員の一人が、「7月くらいに吸った」と、自己申告してきた。部が警察関係者に相談したところ、物的証拠がないことと、吸ったものが大麻がどうかわからないこと、4か月が経過していることから、尿検査などで痕跡を発見できないことなどから立証困難との返答を受け、厳重注意にとどめた。
 大麻は所持でしか立件することはできないのだが、社会的な違法行為が寮内で行われていたにもかかわらず厳重注意レベルの処分で済ませたことも一般常識からは外れている。
 そして、これらの問題は部内だけで処理され、澤田副学長が責任者となっているスポーツ競技部には報告されなかったという。
「どこで遮断されたか、意図的であったかもわからない。それぞれの方は報告をしたつもりになっていた。部の調査を信頼している」(澤田副学長)
 12月1日になって警察からアメフット部で大麻が使用されているとの情報提供があったとの連絡があり、またアメフット部からも同日に澤田副学長への報告があった。大学は警察と連携をとり、警察の人を講師に招き、12月10日に薬物乱用防止の講習会を開いた。

 これらの問題はすべて学内で処理された。これも立派な隠蔽だ。
 さらに驚くことに、この重大な問題を林理事長は「最近になって知った」という。

 

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