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原監督が中日戦でやっても無駄のナンセンスなリクエストを要求した(資料写真・黒田史夫)
原監督が中日戦でやっても無駄のナンセンスなリクエストを要求した(資料写真・黒田史夫)

なぜ原監督のやっても無駄な“謎のリクエスト事件”が起きたのか…背景に見える巨人がBクラスに低迷する理由

 原監督は今季コーチングスタッフを大幅に入れ替えた。桑田氏を1軍からファーム総合監督に配置転換して阿波野氏が投手コーチに復帰、打撃部門は、村田氏ら3人が退団して“デーブ”大久保氏を招聘し、ファーム総監督だった川相氏が1軍の総合コーチにつき三塁コーチを任されるなど、計20人ものコーチを動かした。
 だが、一部を除くと、原監督の主導で断行された人事で、結局は、イエスマンだけを集めた形となり、原監督の謎のリクエストさえ食い止めることができなかったのである。
 巨人の大物OBでもある広岡達朗氏が、「信念をもって、選手を根気強く指導できていないコーチ陣に問題がある。原に何も意見ができていない。そこがBクラス低迷の理由」と指摘してきたが、はからずしも、その問題を露呈する形となってしまった。
 前出のプロ野球OBは、今回の謎のリクエスト事件に関しては、審判団の対応にも疑問を呈した。
「そもそも原監督がリクエストを要求した際になぜ審判団が“明らかに打者走者がアウトなのでやる意味がないですよ”と拒否しなかったのか。NPBは試合のスピード化に懸命だ。申告敬遠の導入もそれが理由。ナンセンスなリクエストを認めて無駄な時間を使うことは逆に遅延行為だと思う。審判団の対応にも問題があった」
 原監督の謎のリクエストでチームが動揺したわけではないだろうが、巨人はサヨナラ負けを喫して最下位の中日に敗れた。
 巨人は7回に中田のタイムリー二塁打で同点に追いついたが、なお無死二塁の勝ち越し機にブリンソンがセンターフライ、一死三塁となって大城がショートフライ、1軍に昇格したばかりの代打・丸が小笠原のインハイのストレートに空振りの三振を喫して1-1のままスコアを動かすことができなかった。9回にマウンドに送った船迫がつかまり、一死満塁のサヨナラの大ピンチに代打の宇佐見を告げられると、原監督が動いて左腕の今村を送ったが、一塁線を破られた。宇佐見は2試合連続のサヨナラ打。巨人は3度あった併殺打など拙攻も目についた。
 この日、阪神が広島に勝ちVマジック「29」が点灯した。現在4位の巨人の目標は、クライマックスシリーズ進出に切り替わる。3位の横浜DeNAとは1.5差で、2位の広島とは4.5差。3年契約を結んでいる原監督の続投が球団の基本路線で、すでに原監督は、来季を見据えて若手を積極起用しているが、2年連続Bクラスとなれば、ファンは黙っていないのかもしれない。
(文責・ROSNPO編集部)

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