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遠藤航のリバプール移籍が正式に発表された(写真はリバプール公式サイトより引用)
遠藤航のリバプール移籍が正式に発表された(写真はリバプール公式サイトより引用)

「オファーに少し驚いた」なぜ名門リバプールは30歳の遠藤航と異例の4年約39億円という契約を結んだのか?

 クロップ監督は、19日にホームのアンフィールドで対戦するボーンマス戦に向けたと記者会見に臨み、前出の『BBC』によると、遠藤について質問され、「ワタルは以前から私の獲得リストに載っていた」と明かしている。
「彼は本当に素晴らしい選手だ。彼は遅咲きの選手で、間違いなく過小評価されていた。そのなかでシュツットガルトに移籍して得たチャンスを、彼は絶対に手放さなかった。いま現在の彼はハードワークを好む怪物で、常にピッチの上で戦いたがっている」
 遠藤は湘南から浦和レッズ、ベルギーのシントトロイデンをへて、2019年8月にブンデスリーガ2部(当時)のシュツットガルトへ期限付き移籍。翌年4月には完全移籍を勝ち取り、クラブを2シーズンぶりの1部復帰へ導く原動力になった。
 続く2020-21シーズン以降の3年間で、リーグ戦の欠場はわずか3試合にとどまっている。理由も累積警告による出場停止、新型コロナウイルス感染、脳震とうと怪我とは無縁のタフネスさを発揮。大男たちが集うブンデスリーガ1部で、中盤の底における球際の無類の強さと高確率のボール奪取を誇り、いつしか“デュエルキング”の異名を取った。
 こうした遠藤の軌跡を「遅咲き」と表現したクロップ監督は、自身の母国で成長を続ける姿をチェックしてきた。会見では「ドイツにおけるエンドウの濃密な経験が、今回の移籍決定で重要な役割を果たしたのか」という質問も飛んだ。リバプールの地元紙『LIVERPOOL ECHO』は「その通りだ」と即答したクロップ監督のコメントをこう伝えている。
「もしワタルが30歳を過ぎていなければ、おそらく彼を獲得することはなかっただろう。ドイツですでに公式戦に出場していた彼のコンディションは、最高にフィットしている。彼はピッチの上で、その実力を見せてくれるだろう。これからは彼とともに多くの楽しみを味わえるはずだし、私自身、いまからその瞬間が待ち切れないよ」
 リバプールではこのオフ、イングランド代表ジョーダン・ヘンダーソン(33)とファビーニョがサウジアラビアへ移籍。元イングランド代表のジェイムズ・ミルナー(37)も契約満了に伴って退団するなど、守備的MFの陣容が一気に手薄になった。
 当初はエクアドル代表MFモイセス・カイセド(21、前ブライトン)とベルギー代表MFロメオ・ラヴィア(19、前サウサンプトン)の獲得へ向けてオファーを出した。しかし、相次いでチェルシーとの争奪戦に敗れたなかで、ターゲットを遠藤に変えた。

 

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