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阪神の岡田監督は試合前のメンバー表交換時に行う恒例の審判団との握手を行わなかった(資料写真)
阪神の岡田監督は試合前のメンバー表交換時に行う恒例の審判団との握手を行わなかった(資料写真)

なぜ阪神の岡田監督は試合前に審判団と恒例の握手をしなかったのか…SNSで憶測が乱れ飛んだが本当の理由は?

 確かに「偶然」でかたづけられて、二塁ベースのブロックがOKならば、プロのスキルをもってすれば、偶然にみせかけてのブロックなど簡単で、それらのプレーが横行することにもなりかねない。熊谷はフェアに滑り込んだが、走者側は、そのブロックを蹴散らす危険なスライディングで対抗することとなり、ケガを誘発することにもつながる。
 本塁のクロスプレーに定められたコリジョンルールではブロックそのものが禁じられている。敷田塁審は「コリジョンは本塁だけ(に適用)」とのルール解釈を説明。今回のプレーには適用されなかった。しかし、そもそも本塁のクロスプレーにコリジョンルールが適用されるようになったのは、続発していた本塁上でのケガの防止が理由。先に導入したメジャーリーグの二番煎じではあるのだが、その精神を踏襲するのであれば、たとえ故意ではなくとも、結果として京田が足を入れてブロックすることになったプレーを走塁妨害と判断しなければおかしい。
 岡田監督は、この日、その問題に関しては「球団の方から機構に連絡して後は任せてある。まだ返事は来ていないらしいけど、何かの回答はあるやろ」とだけコメントした。その機構側の回答が届くまでは審判団との握手拒否が続くことになる。
 虎ファンも怒っている。試合前に敷田塁審の名前が紹介されるとブーイングが起きた。また「6番・一塁」でスタメン出場した京田が打席に入る際に、その名前がコールされると、その度に最後までブーイングが続けられた。

 岡田監督が貫く勝負への執念が選手の心を一つにしたのか。
「森下はちょっと崩れている。今の小野寺なら左(投手)なら打てそうな感じがした」との理由で森下に代わり3番に抜擢された小野寺が期待に応えた。
 0-1で迎えた6回一死二塁。横浜DeNAの3番手、上茶谷に0-2と追い込まれ、戸柱は中腰になって釣り球を要求した。だが、小野寺は見送ればおそらくボールのストレートを叩きライトフェンス直撃の同点のタイムリー三塁打を放つ。
「後ろに大山さんがいるんでなんとかいい形で後ろに回そうと打席に立った。(追い込まれ)なんとかバットに当ててチャンスを拡大できるように意識していた。(フェン直は)たぶん風のおかげ」
 その大山が勝ち越しの犠飛をセンターへ。阪神は、7、8、9回と3イニング連続で追加点をあげてリードを広げたが、そのうちの2点に絡んだのが、猛打賞にタイムリー1本の小幡だ。

 前日も「8番・遊撃」でスタメン抜擢されたが、2タコに終わり、この日はコーチ陣からは木浪のスタメン復帰を推す声が多かったそうだが、岡田監督が「今日外したら小幡を殺してしまうやないか。まだまだ(この先のゲームで)使わなあかんのに」との理由で2試合続けて小幡にチャンスを与えた。ラストスパートに向けてチーム戦力を底上げするための布石である。

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