なぜ阪神の岡田監督は試合前に審判団と恒例の握手をしなかったのか…SNSで憶測が乱れ飛んだが本当の理由は?
そして救援防御率2.21を誇る自慢のブルペン陣が強力横浜DeNA打線の反撃を封じ込んだ。特に存在感を示したのが左の桐敷と右の石井の2人。
岡田監督は6回を3人でピシャリとおさえた桐敷を「オールマイティのスペードのエース」と最大級の誉め言葉で称えた。
ロング、回跨ぎと、なんでもOKの桐敷が、先発の青柳が足をつったことで巡ってきた6回からの緊急登板を3人で締めた。そして石井は8回を三者凡退。阪神投手陣がカモにされていた宮崎、先制タイムリーを許した牧の3、4番を音無しに終わらせたことが大きい。宮崎には全球ストレート勝負。カウント3-0から、ほぼ真ん中の150キロのストレートで押し込みセカンドフライ、牧はインローに151キロ。見逃しの三振である。
「熱発とかがあってなかなか合流できなかった石井がここにきて出てきたのが大きいわあ。ブルペンに右がいなかったからな。ボールに力があった。残り34試合、桐敷と石井の2人がブルペンの軸になるやろう」
クローザーの湯浅が戦線離脱するなど、岡田監督は、令和版の「JFK」を構築できずに苦労してきたが、マジックが点灯した段階で、ついに勝利パターンの形が出来上がってきた。休ませながら使う岡田監督のやりくりも重要になるが、桐敷、石井に加え、前半戦を支えた加治屋、この日、7回に登板して1失点したが、走者のいる場面で絶対的な信頼のある左腕の島本、調子の上がってきた岩貞、そして21試合連続無失点を継続中のクローザー岩崎の“6人衆”が揃えば、“アレ”へ向けてのラストスパート体制は盤石である。
連敗をストップ。広島が巨人に快勝したが、自力でマジックを「27」に減らした。
「いやいや、今日のゲームは普通にやるだけやんか。連敗しとったから。1つ勝っておけば、明日また普通にできるやんか」
広島、横浜DeNAと真夏の屋外球場で続く試練のアウエー6連戦を1勝2敗ペースで乗り越えれば御の字と考えていた岡田監督は、相性の悪いハマスタでの1勝に満足気だった。
今日20日の第3戦に横浜DeNAは中4日でサイヤング賞投手のバウアーを送り込んでくる。現在引き分けを挟んで3連勝中だ。対する阪神は左腕の伊藤将。岡田監督が口を酸っぱくして言う「普通の野球」、すなわち各自がやるべきことをやる野球。それを遂行することが一歩一歩“アレ”に近づくことになる。
(文責・ROSNPO編集部)