「打者だけでも729億円」「何億も失う暗雲」米メディアは右ヒジ靭帯を損傷した大谷翔平の今オフFAへの影響を巡って論争
USAトゥデイ紙は「大谷の内側側副靭帯損傷は、迫るFAに暗雲を作り出す」との見出しを取り「10週間以内にFAとなる大谷は、この夜に何億という大金を霧散させる可能性に直面した。野球史上最も偉大な投球と強打の選手としての彼を待ち望んだチームは、今も野球界のエリート打者の1人だが、再びマウンドの上で圧倒できるかについてはわからない選手として見ていくことになるだろう」と記した。
地元紙のオレンジカウンティレジスター紙は「投手としてのシーズンを終えることになり、この冬のFAで契約の記録を作ると考えられてきた彼の見通しを劇的に変えることになった」との見通しを伝えた。
同紙は「彼の契約は少なくとも5億ドル(約729億円)、ある者の意見では、7億ドル(約1016億円)を受け取るかもしれないと見込まれていた。だが、投手としての将来に疑念が浮かんだことで、彼が、そのレベルの契約に達することはなさそうだ」と記した。
ただ同紙は、2度目の受賞が確実視されているMVPについては、「この故障にもかかわらず、今年は再び簡単にこの賞を勝ち取ると見られている」との見通しを示した。
MLB公式サイトも「メジャーリーグ史上最大の契約を確実なものとすると見られていた大谷にとって、この故障は、最悪のタイミングでやってきた」と指摘。
「もし彼が1度目よりも成功率がはるかに低いとされる2度目のトミー・ジョン手術を行わなければならないとすれば、彼は2024年シーズンの登板を全休し、それがさらに伸びる可能性もあり、彼の価値に傷がつくことになるだろう」とのネガティブな見方を示した。
FA市場への影響があるかないかについて中立的な見解を述べたのが、オフのニュースに特化した専門サイトのMLB Trade Rumorsだ。
「もし彼が手術を避けたとしても、トップフリーエージェント(の大谷)にとって重大な出来事となる。二刀流スーパースターは、MLBにおける契約の記録を粉々に打ち砕く流れにあった。依然として、その可能性は残っているが、各チームは契約オファーを策定する中で、彼の腕の状態を慎重に検討しなければならなくなるだろう」との見解を伝えた。