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阪神の岡田監督も9回悪夢の逆転負けに「そら、まさかやろ」(写真・黒田史夫)
阪神の岡田監督も9回悪夢の逆転負けに「そら、まさかやろ」(写真・黒田史夫)

阪神マジック消滅が“アレ“達成に向け及ぼす影響とは?守護神”岩崎の9回“悪夢2被弾”で横浜DeNAに敗れ2位の広島が巨人に逆転勝利

 このマジック消滅は阪神のVロードに暗雲を呼ぶことになるのか。それとも単なる数字上のことで影響はないのか。
 阪神OBで1985年の日本一を経験している評論家の池田親興氏は、「まったく影響はないと思う。広島はまだ阪神を脅かす位置にはないし、そもそも阪神は大スランプに陥るような野球をしていない」とマジック消滅による不安説を一蹴した。
「阪神が首位を走っている理由の第一が、先発、中継ぎ、抑えの投手力の安定に、併殺打を確実にとり、内外野の連携をしっかりとやるなどの守りの良さが加わっている守りの野球でしょう。そういうチームには大きな浮き沈みはないですよ。打線は現在のところ3割打者は一人もいないが、近本、中野の1、2番コンビが機能しており、8番木浪が重要な役割を占め、とにかくボールの見極めがいいので打線全体に粘りがある。選んだ四球数の多さが話題になっているが、相手チームにとって嫌なのは、この粘り。そのことで相手の守りやバッテリーミスを誘発することになっている。つまり打線も誰かが打たなければ負けるといったマイナス要素が少ない。2008年に巨人に13ゲーム差をひっくり返された過去が引っ張り出されているが、あのときのチームと今年のチームはまったく性質が違っているので大型連敗は考えづらい」
 池田氏が主張するように阪神の先発防御率2.96、救援防御率2.26はいずれもリーグトップ。先発は、岡田監督が「余っている」という状況で、ブルペン陣は、左腕の桐敷、右腕の石井が出てきたことに加えてここ一番のピンチに力を発揮する左腕の島本に、セットアッパーの岩貞、前半戦に安定感があった加治屋、新外国人のブルワー、ストッパーの岩崎と7人を揃えた盤石の布陣。守りの野球がチームの看板で大型連敗を喫して広島との6ゲーム差が残り27試合の中で逆転されるような危険は感じられない。現在は貯金が26あり、Vラインの目安とされる80勝には、残り27試合を11勝16敗で到達する。おそらくVラインはもう少し上だと考えられるが、まだ危機的状況に追い込まれたわけではない。広島に勢いはあるが、シンプルに考えると、広島との直接対決の7試合を借金1の3勝4敗で乗り切れば、この対戦では1ゲームしか縮まらない。
 岡田監督に余裕はあるが油断はない。
 今日30日に巨人とのCS争いを演じている横浜DeNAは中4日で元サイヤング賞のバウアーを先発にもってくる。対する阪神は快進撃の立役者の一人でもある左腕の大竹。まずは連敗を「2」で食い止めておきたい。

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