「ドジャースはフィットしない」大谷翔平のFA移籍先“大本命”と見られているド軍に2つの疑問…米敏腕記者が指摘
今オフにフリーエージェント(FA)となるエンゼルスの大谷翔平(29)が右肘のハイブリッド手術に成功し、2025年からの二刀流復帰のメドが見えてきたことで、またその去就についての注目度がアップしてきた。米スポーツ専門チャンネル「ESPN」のコメンテーターが「5億ドル(約742億円)の価値はない」と発言して物議を醸し出したが、敏腕記者で知られるジョン・ヘイマン氏は、ニューヨークポストに大本命と目される「ドジャースの大谷獲得に大きな疑問が伴う」との注目記事を寄稿した。FOXスポーツは、MLB専門家による討論会を行い、最大10年5億ドル(約742億円)の契約オファーがあると予想してドジャース、レンジャーズを移籍先の最有力候補に挙げているのだが、果たして大谷の決断やいかに?
2024年に打者専任となることがネック?
大谷の去就を巡って“炎上騒ぎ”が起きた。
ESPNのコメンテーター、スティーブン・A・スミス氏が、「大谷に5億ドル(約742億円)の価値はない。大谷がいてもエンゼルスは勝てなかったし、球場はガラガラだったじゃないか」と問題発言して物議を呼んだ。
故障者リストに入って今シーズンを終え、損傷を起こした内側側副靭帯の「ハイブリット手術」に成功した大谷の去就が、それほど全米メディア、ファンの注目を集めている。その中で敏腕記者で知られるジョン・ヘイマン氏が、ニューヨークポスト紙に「ドジャースの大谷獲得には大きな疑問が伴う」との見出しを取った注目記事を投稿した。同記者は、ここ11年で10度地区優勝を果たして世界一も手にしているドジャースが大谷の移籍先の最有力候補である理由をまず3つ挙げた。
①最も一貫した勝者②(エンゼルスと同じ西海岸で)地理的に望ましい③5億ドル(約742億円)を出せる資金力の余裕。
その上でドジャースの大谷獲得に2つの疑問が生じていることを明かした。
「ひとつは検討する価値があり、もうひとつはバカげた噂のカテゴリーの話だ」という。その疑問のひとつが、ローテーションに問題があり「この冬は先発投手の獲得に非常に集中すると言われている」とのチーム事情だ。
「大谷の執刀医であるニール・エル・アトラッシュ医師は、肘の手術後、全体的に楽観的な絵を描いたが、二刀流スターは、少なくとも2024年は打者でしかプレーできないだろう。今のところ、ドジャースは以前ほど“ピッタリとはフィットしない”と考えている」と指摘した。
つまり2025年まで二刀流を封印する大谷は、先発投手が補強ポイントのドジャースにフィットしないのではないか?というのだ。
もうひとつの疑問は、大谷がドジャースタジアムで打者として好成績を残していないことだ。
「あまり妥当性がないかもしれないが、ドジャース関係者でさえ大谷がドジャースタジアムでの打撃を好まないという憶測を耳にしたことがある。ただドジャースタジアムは、エンゼルスタジアムと並んで天候に恵まれている(大谷のキャリアOPS1.149はその心配を裏切るものだ)。ある人は、過去6シーズンのドジャースの優れた投手陣(多くの問題を抱えた今年でさえ、後半戦のERAトップクラスである)と関係があるのではないかと説いた」
ドジャースは昨年オフに大谷のために何百万ドルもの年俸を削減したが、J.D.マルティネス、デビッド・ペラルタ、ミゲル・ロハス、ジェイソン・ヘイワードを獲得。打線については、それほど補強の必要がないことを付け加えた。
「ヘイワードは驚くことにキャリア最高のOPS(.848)を記録し、驚くなかれ、クラブハウスで“最高の存在感”を示している」
その一方でドジャース本命説を訴える声も少なくない。