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日本サッカー協会が浦和レッズの一部サポの暴徒化問題に対して17人の無期限入場禁止処分(イメージ写真・西村尚己/アフロスポーツ※違反行為をした際の写真ではありません)
日本サッカー協会が浦和レッズの一部サポの暴徒化問題に対して17人の無期限入場禁止処分(イメージ写真・西村尚己/アフロスポーツ※違反行為をした際の写真ではありません)

「大甘ですね」「子供は連れていけない」浦和サポ暴徒化問題にJFAが17人の無期限入場禁止処分発表もSNSには批判の声殺到

 日本サッカー協会(JFA)は8月31日にオンラインで臨時理事会を開き、名古屋グランパスとの天皇杯4回戦(8月2日、愛知・CSアセット港サッカー場)で暴力行為などに及んだ浦和レッズのサポーター17人に、国内で開催されるすべての試合で無期限入場禁止処分を科すと決めた。JFAの田嶋幸三会長(65)は声明で「極めて厳しい決定」と言及し、浦和もAFCチャンピオンズリーグ(ACL)など、国外での試合も対象に加える追加処分を科した。しかし、永久追放としなかった点や処分人数が少ない点で、ネット上では「甘すぎる」と批判が殺到している。

 永久追放処分は現状の試合運営管理規定で科せず

 

 暴徒化したサポーターが大挙して試合後のピッチに乱入し、暴力行為や破壊行為などに及んだ。日本サッカー界で前例のない事案に対して、天皇杯を主催するJFAが31日にオンラインで臨時理事会を開催。浦和サポーターに科す処分を決めた。
 映像などを使った細部の事実確認の結果、違反行為に及んだと特定されたのは18人。このうち17人に日本国内で今後行われるすべての試合を対象に無期限入場禁止が、1人には5試合の入場禁止がそれぞれ科された。後者の対象試合はJFAが追って指定する。
 臨時理事会の審議結果を公式HP上で発表したJFAは、同時に田嶋会長の声明も発表。無期限入場禁止に対して「極めて厳しい決定」と言及した同会長は、浦和サポーターの熱狂的な応援を世界に誇れると位置づけた上で、今回の事案を厳しく糾弾した。
「一部の心ないサポーターによって、楽しく、ワクワクするはずの観戦環境が暴力や威嚇、破壊行為で侵されたことは極めて残念なことです。(中略)日本は女性や子ども、高齢者も安全に快適にサッカー観戦ができると世界的にも評価されているにもかかわらず、このような事案が発生したことは痛恨の極みであり、日本サッカー界として忸怩たる思いを抱いています」
 しかし、サッカーファンや他のJクラブのサポーターの多くは、JFAが科した処分を厳罰とは受け止めていない。田嶋会長の声明はJFAの公式X(旧ツイッター)へもアップされたが、JFAの決定を非難する投稿が殺到している。
「大甘ですね。何のために1ヵ月近い時間をかけたのか」
「社会通念から乖離した激甘裁定で笑ってしまいます」
「これは協会からの暴れてもこれくらいでいいよってお達しか」
「結局甘々で、また同じこと繰り返すだけなのが目に見えてるわ」
「スタジアムに暴力加害者がいるかもしれないとなると浦和戦には子供連れていけないな」
 JFAの処分にノーが突きつけられた理由は大きく分けて2つ。まずは入場禁止処分が「永久」ではなく、いつでも解除可能な「無期限」となっている点だ。
直近では現役部員が覚醒剤取締法違反及び大麻取締法違反の疑いで逮捕された日大アメフト部が、個人犯罪に対して連帯責任を問うのは最善の措置ではないとして、大学側から科された無期限活動停止処分をわずか5日で解除された例があげられる。
 日本サッカー界が世界に誇る、スタジアムの安全安心が大きく損なわれた今回の事案に対しては、田嶋会長も発生直後から「毅然と判断しなければいけない」と強調していた。そのなかで永久追放にできなかった理由は、処分を決める上での根拠にある。

 

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