「大甘ですね」「子供は連れていけない」浦和サポ暴徒化問題にJFAが17人の無期限入場禁止処分発表もSNSには批判の声殺到
JFAが特定した17人は、浦和が9試合の入場禁止を科した31人のなかに含まれていた。そこで浦和も17人への処分を無期限入場禁止に変え、さらに対象試合を「国内外を問わない、浦和レッズが出場するすべての試合」とした。浦和は今後、連覇を目指すACLとアジア王者として臨むFIFAクラブW杯(12月、サウジアラビア)が控えている。
ただ、浦和としても永久追放とするのは、クラブ内で定められている現行の処分基準では限界があったのだろう。声明のなかでは「事案発生直後より着手しております、外部有識者との連携を含む、処分の厳罰化を始めとした違反行為への新たな処分基準の策定や、社内処分等につきましても適正に行ってまいります」と謳われている。
今後は浦和側の覚悟も問われてくる。
最大の問題は、入場禁止処分の実効性を担保できるかどうか。天皇杯の名古屋戦で違反行為に及んだサポーターのなかには、暴力行為などを理由に過去に入場禁止処分を科されていた1人も含まれていた。顔や指紋の認証システムが導入されていない状況で、ホームだけでなくアウェイでも、どのようにして17人に関する情報を共有していくのか。
浦和にもJFAから処分が科される。この場合はJFAが定める懲罰規程のもとで、理事会ではなく独立した司法機関の規律委員会で議論される。一部報道では厳罰として、来シーズンの天皇杯出場権のはく奪が報じられている。今月中旬に規律委員会が開催される旨もJFAから通達されている浦和は、同じく声明のなかでこう謳っている。
「当該処分につきましてもその発表を待ち、厳粛に受け止め誠実に対応してまいります」
天皇杯の主催にはJリーグも名を連ねる。しかし、Jリーグの野々村芳和チェアマン(51)は、先月29日の理事会後の記者会見で「Jリーグの試合で起こったことと天皇杯で起こった今回で、われわれが直接介入できるところは違う」と語っている。
バトンを託されたJFAが定める試合運営管理規定でも、今回の処分が上限であることが明らかになった。だからこそ、早い段階で暴力行為は確認されなかったと明言するなど、杜撰な対応ぶりを露呈していた浦和のクラブをあげた姿勢が問われてくる。