井上尚弥が明かした「Sバンタム級で戦うべき4人」とフェザー級への挑戦…メイウェザーが発言したドーピング疑惑には「なんで?」と怒り?!
そして次に待ち受けるのが、因縁のカシメロと“悪童”ネリだ。
この2人は「不正やスポーツマンシップの欠如を嫌う」井上家が、ずっと拒否反応を示してきたボクサーである。
WBCの指名挑戦権を持っているネリは、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介との2度にわたる対戦で、ドーピング違反問題や確信犯的な体重超過による王座剥奪問題を起こし「日本で最も嫌われているボクサー」となった。今なおJBCはネリの無期限出場停止処分を解除していない。
3年前の4月に井上との米国での対戦が一度は正式発表されたものの新型コロナ禍で中止となり、その後も挑発を続けてきたカシメロは、現在、WBOの3位にランクされており元WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪氏が主宰するプロモート会社と契約、10月12日に有明アリーナで元IBF世界同級王者の小國以載(35、角海老宝石)と“井上尚弥前哨戦”を戦うことが発表されている。カシメロも、ポール・バトラー(英国)との指名試合で体重が作れず体調不良を理由に計量をキャンセル、再度セットされた試合では英国ボクシング委員会が禁じているサウナを使っての減量を試みていることが明るみに出て試合が中止になった。カシメロに関しても、過去にドーピング疑惑のあるコンディショニングコーチを陣営に招いたことがあり、その疑念は晴れていない。
「体重超過は、あれ(許せる)としても、ドーピングはしっかりとして欲しい。カシメロも危ない。そういう歴のあった人間がチームにいたりした。そこだけがちょっと気になる。ただスーパーバンタム級の今のトップ戦線を見る限り避けられないかなと思う。ファンは楽しみなマッチメイク?そうですね」
井上は「避けられない相手」としてライバルの名前を出したが、フェアに望むことを対戦の条件とした。ネリ、カシメロとの対戦が実現するとすれば来年。井上は4団体統一王者として、彼らの挑戦を受ける立場にあり、当然の要求である。そして井上は、ドーピングというワードをきっかけに、自らに向けられた“とんちんかんな因縁”についても、こう言及した。
「なんで自分がドーピングしているという疑惑が出たのか。抜き打ちのVADAの検査を受けて挑んでいますからね」
笑って話したが、内心は本気で怒っていた。
先日、無敗の元6階級制覇王者で、キック時代の那須川天心やユーチューバ総合格闘家の朝倉未来とエキシビションマッチを戦ったことでも知られる無敗の元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー・ジュニア(46、米国)が米ユーチューブ番組「FightHype.com」に出演して「井上は米国に来てランダムに行われる血液や尿の検査(ドーピング検査)を受けて戦う必要がある」と難癖をつけたのである。