「妥当な処分」「曖昧な無期限」西武が不起訴処分となった山川穂高に下した無期限出場停止処分を巡ってSNS上で賛否
西武は4日、知人女性への強制性交の疑いで書類送検されたものの嫌疑不十分で不起訴処分となった山川穂高(31)を無期限の公式試合出場停止処分とすると発表した。処分内容はすでに本人にも通告された。また管理側の責任を問う形で球団本部長の飯田光男氏が役員報酬の一部を自主返納することが合わせて発表された。
今回の処分決定を巡ってネットやSNS上では「妥当な処分」と支持する声が多くみられる一方で「曖昧な決定」「引退すべきだった」などの厳しい意見もあった。
「深く反省しています」
奥村剛球団社長は、「当球団所属の山川穂高選手の件に関してファンの皆さま及び全ての関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを、深くお詫び申しあげます」と謝罪した上で、「検察庁の判断としては不起訴処分となりましたが、球団として今回の事態を重く受け止め、本人の猛省を促すべく上記の処分(無期限公式試合出場停止)といたしました。 当球団では、地域・社会から信頼され、ファンの皆さまから愛される強い球団となるため、『西武ライオンズ憲章』を定めております。この憲章の精神に則り、ファンの皆さま及び全ての関係者の皆さまの信頼回復に努めてまいります」と説明した。
西武は、「私たち西武ライオンズは、社会から信頼され、ファンの皆さまから愛される強い球団となるた め、その基本姿勢と責任ある行動を誓い、ここに西武ライオンズ憲章を定めます」とした5箇条の西武ライオンズ憲章を定めており、その中には、「フェアプレーの精神に基づき、社会と球界のルールを守り、常に良識かつ品位を持って誠実に行動します」などの一文がある。
この処分を受けて山川も球団広報を通じてコメントを発表した。
「この度は、ファンの皆様、球団、NPB 及びスポンサーの関係者をはじめとした皆様に多大なご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします。 捜査機関には、当初より事実をお話させていただき、全面的に捜査に協力してまいりました。 今般、不起訴と判断されましたが、そもそもの主たる原因は、わたしがプロ野球選手という立場をわきまえずにした行動が招いたものであり、深く反省しています。 この件に関する球団から下されました処分内容に関しまして真摯に受け止め、今後は、一つ一つ目の前のことに取り組み、再びチームの役に立てるように地道に練習に励みます。 これまで応援を寄せてくださったすべての皆様、また、プロ野球界の全てのファンの皆様に心からのお詫びと感謝の気持ちを申し述べます」
5月上旬に週刊文春が山川の知人女性に対する強制性交容疑事件を報じると、西武は「総合的に判断して」の理由で、すぐに登録を抹消。試合出場は認めず2軍、3軍での練習参加だけが許可される事実上の謹慎処分を科していた。5月23日に書類送検されたが、その際に検察に起訴か不起訴かの判断を委ねる異例の「相当処分」の意見が付けられており、不起訴処分になる可能性が高いと見られていた。