ヤ軍GM登場でNYメディアが山本由伸の2年連続ノーヒッターを過熱報道「プレミアFAだ」「狙っているのはヤ軍やメッツだけじゃない」

　オリックスの山本由伸（25）が9日、千葉のZOZOマリンでの千葉ロッテ戦で昨年6月18日の西武戦以来、自身2年連続2度目のノーヒットノーランを達成した。四球と死球がひとつずつあり惜しくも完全試合は逃したが、プロ野球史上通算100度目、通算88人目となる102球の偉業。2年連続の達成は、伝説の沢村栄治、亀田忠以来82年ぶり3人目の快挙となった。ネット裏にはヤンキースのブライアン・キャッシュマンGM（ら総勢20人以上のメジャースカウトが集結。とりわけNYメディアが衝撃を受け、今オフのポスティングによるメジャー移籍が有力とされる山本の争奪戦が激しくなることを伝えた。

　ヤンキースのキャッシュマンGM、デイリースカウト部長がネット裏で目撃

最後はフォーク。藤岡をセカンドゴロに打ち取ってノーヒットノーランを達成した山本はポンポンとグラブを2回たたいた。ウォーターシャワーが飛び散る祝福。
「最後の一人までドキドキだったのでとりあえずホッとしている」
　山本に興奮した様子もなかった。
　9回に入ってもマークしていた最速156キロのストレートに120キロ台のカーブ、高速フォークなどの緩急を織り交ぜての102球8奪三振の偉業達成。「3回で意識した」という。6回に先頭の安田に四球を与え、完全試合の夢は途切れたが、平井投手コーチからの「ランナーを出した後、一発目のクイックに変わったところをしっかり意識して」とのアドバイスを思い出して、気持ちを切り替え、最後までロッテ打線に的を絞らせなかった。
　今オフにポスティングによるメジャー移籍が有力とされている山本の快挙は、すぐに海の向こうへと伝わった。米メディアは一斉にYAMAMOTOの大記録を報道した。
山本を視察するために日本に飛んでいたヤンキースのキャッシュマンGMが、偶然、その場に居合わせたこともあって、とりわけニューヨークメディアの報道が過熱した。
　ニューヨークメディアのエリートスポーツNYは「ヤンキースのキャッシュマンGMの日本視察は興味深いタイミングとなる」との見出しを取り、「パ・リーグのMVPと日本版サイヤング賞を過去2シーズンにわたって獲得しているオリックスの山本が土曜日にノーヒッターを達成した。メジャーリーグの幹部の多くがそこに居合わせた。そのグループの中にキャッシュマンGMがいた」と伝えた。
　同サイトは「キャッシュマンGMが、この右腕を個人的に見るために日本に向かうことに驚きはない。山本は、まだ25歳でこのオフにポスティングされる見込み。ヤンキース、そして他の多くの球団が、彼との契約に興味を抱いている」と記した。
　ニューヨークのスポーツテレビ局SNYは「オリックスのエース山本をスカウトしているのはヤンキース、メッツだけではない」との見出しを取り、「ヤンキースのキャッシュマンGMと彼が信頼を寄せるオマー・ミナヤ顧問が日本の千葉で達成された山本由伸のノーヒッターに居合わせた。だが、そこにいたのは彼らだけではなかった。リーグの情報筋によると、この逸材を見るために視察していた球団には、メッツ、フィリーズ、パドレス、ジャイアンツ、ロイヤルズが含まれていた。SNYの既報通りにメッツのビリー・エプラーGMも今シーズン序盤に日本へ飛び、個人的に山本を視察している」と伝えた。