「日本に恥をかかされた」1-4完敗が引き金?!ドイツがフリック監督を電撃解任…後任候補にナーゲルスマンやグラスナーの名前も
日本戦を受けてサッカー誌の『Kicker』が急きょ実施したアンケート調査で、フリック氏の支持率が10%台にとどまるなど、解任は待ったなしの状況だった。テレビ局の『RTL』によれば、男子代表監督の解任は「123年におよぶDFBの長い歴史で初めて」という。フリック氏以前の代表監督10人は、いずれも辞任か退任だった。
ドイツの日刊紙『Frankfurter Allgemeine』は「土曜日の日本戦で、代表チームはあまりにも大きな恥をかきすぎた」とフリック氏の解任を支持した。
「フリック氏は日本戦後も『自分たちのサッカーが正しいと確信している』と強気な姿勢を貫いた。しかし、自国開催のユーロ2024を9カ月後に控えたDFBは国際的な嘲笑の対象になってしまった。日本戦の直前に追加招集されたベテランのトーマス・ミュラーは『彼らは世界のトップ15、トップ10に入るチームだ』と日本を称賛した上で『そして、現時点でドイツはそこにいない』と必然の結果だったと認めた。レジェンドのローター・マテウスは『いまのポゼッションサッカーは、ゴミ箱に捨てた方がいい』とフリック氏のスタイルを酷評した」
ドイツメディアでの間では、後任の代表監督候補としてバイエルン・ミュンヘンのユリアン・ナーゲルスマン前監督(36)や、アイントラハト・フランクフルトのオリバー・グラスナー前監督(49)らの名前が早くも報じられている。
ただ、日本戦から中2日の12日(日本時間13日)にドルトムントで行われる、カタールW杯準優勝のフランス代表との国際親善試合には間に合わない。DFBはフェラー・スポーツディレクター、U-20代表のハネス・ヴォルフ監督、同代表のサンドロ・ワグナー助監督の3人が共同する形でフランス戦の指揮を執る異例の措置も発表した。
現役時代は西ドイツ及びドイツ代表のストライカーとして活躍したレジェンドの一人で、2002年の日韓共催W杯では監督としてドイツを準優勝に導いたフェラー・スポーツディレクターのコメントを、テレビ局の『SPORT1』が伝えている。
「ハンジ・フリックはカタールで敗退した後の状況を好転させるために、スタッフとともに全力を尽くしてきた。しかし、残念ながらここ数カ月で疲弊した。日本戦も成功しなかったと認めざるをえない。このままでは前進できないことがはっきりした」
暫定体制はフランス戦限定で、アメリカ、メキシコ両代表と戦う10月シリーズには新監督のもとで臨みたいとしている。W杯で歴代2位タイの4度の優勝を誇りながら、日本に中東カタールの地で歯車を狂わされ、ホームでは完膚なきまでに叩きのめされたドイツが迷い込んだトンネルの出口は、選手たちの自信喪失も重なり、まだ見えそうにない。