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フランスのランスでプレーしている23歳の中村敬斗が2ゴールをマークした(写真:ANP Photo/アフロ)
フランスのランスでプレーしている23歳の中村敬斗が2ゴールをマークした(写真:ANP Photo/アフロ)

「日本に体力面で太刀打ちできなかった。レベルが違った」森保ジャパンに2-4完敗のトルコ・クンツ監督が完敗を認める

 東京五輪でU-24ドイツ代表を率いた、ドイツ出身のクンツ氏は2021年9月にトルコ代表監督に就任した。しかし、カタールW杯ヨーロッパ予選はプレーオフでポルトガル代表に敗れ、3位に入った2002年の日韓共催大会以来となるW杯出場を逃した。
 その後も続投したクンツ監督のもとで、トルコはユーロ2024予選のグループDでクロアチア代表に次ぐ2位につけている。しかし、FIFAランキング90位のアルメニアに、終了間際のゴールでかろうじて引き分けた8日の第5戦を境に批判が殺到。日本戦を前に、トルコサッカー連盟(TFF)がクンツ監督の続投支持を表明する異例の状況となっていた。
 試合は前半終了間際にセットプレーから1点を返したトルコが、選手を一気に5人も入れ替えた後半にペースを握る。16分にも1点を返し、その後も一進一退の展開が続いていた31分に、自陣でこぼれ球を拾った途中出場の伊東がカウンターを発動。自慢のスピードで80m近くをドリブルで突破してPKを獲得し、これを33分に自ら決めて突き放した。
 前出の『Milliyet』は試合後のクンツ監督のコメントも伝えている。高まる辞任要求に反論するようなコメントには、日本が見せた強さも反映されていた。
「前半のわれわれは非常に悪かったし、何人かの選手は特に体力面で日本に太刀打ちできなかった。正直に言えば、日本とはレベルが違った。彼らはわれわれよりもはるかに素晴らしいプレーをした。それでもハーフタイムをへて、われわれは望んでいたところにたどり着いた。結果は残念でもあり、嬉しくもある。ただ、批判に耳をふさぐことよりも、目を開くことの方がはるかに重要だ。この敗戦はわれわれを前進させる。それがこの試合の意義だ」
 日本がトルコと対戦するのは2002年6月の日韓共催W杯以来、実に21年ぶり3度目だった。初対戦だった1997年6月は日本が大阪で勝利したが、決勝トーナメント1回戦で激突した前回は0-1で屈し、雨が降る宮城スタジアムで涙した。
 トルコの日刊紙『AKSAM』もサポーターによる辞任要求を伝えた一方で、90分間を通した展開を「非常に悪い試合運びだった」と酷評している。
「失点した場面以外にも、後半11分に久保の、18分には古橋のシュートがともにポストを叩いている。ベルギーのスタジアムに響き続けたブーイングには、サポーターたちのあきらめの声が反映されていた。W杯のベスト16で日本を破り、最終的には3位と歴史的な快挙を成し遂げてから21年。借りを返された今回の敗北で、対戦成績の均衡が崩れ去った」

 

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