• HOME
  • 記事
  • 野球
  • 【緊急連載】阪神の佐藤輝明「2軍降格事件」の衝撃真相とは?…岡田監督が“サトテル”に伝えたかったこと
佐藤輝明の打撃をベンチから見守る岡田監督。6月25日には2軍に降格させた
佐藤輝明の打撃をベンチから見守る岡田監督。6月25日には2軍に降格させた

【緊急連載】阪神の佐藤輝明「2軍降格事件」の衝撃真相とは?…岡田監督が“サトテル”に伝えたかったこと

 

 昨年まで矢野監督は、試合後にコーチ会議を開いて、翌日のスタメンを決め、前日の段階で選手のミーティングルームに貼りだしていた。
 岡田監督は「それでは選手のモチベーションはどうなるのか?」と、そのスタメンの決め方、伝え方を撤廃。試合当日に伝える形に変えていた。だが、そのシステムの名残りがあり、スタメンを外れた選手はノックに参加しないという慣例ができているのでは?と思い、木浪に尋ねたのである。
そしてさらに決定的な出来事が起きる。
試合が始まっても、ベンチに佐藤の姿がなかったのだ。
 岡田監督は、「佐藤はどこいったんや?」とコーチ陣に聞いた。
 そのとき、佐藤はミラールームで素振りをしていたわけでもなく、横浜スタジアムのベンチの裏にあるロッカールームのテレビで試合を見ていたという。
 岡田監督は「こりゃあかんわ」と思った。
「なんでオレがスタメン落ちなんやと思ったのか。それともなんも考えていなかったのか。理由はしらん。途中出場の準備をする前に、ベンチの前に座って、声を出して、スタメンではない選手がチームのために何ができるかを考えなあかんやろ。もちろんプロ野球はアマチュア野球とは違う。ひとりひとりが個人事業主よ。でも個人競技ではない。目標はなんや。アレやろ。タイトルホルダーが何人出ようと、勝たなきゃ、その価値なんかないやん。野球人として、あるべき姿が佐藤には、欠けとったんよ」
 岡田監督は、背中に目がある男である。いや、そこら中に目がついていると言ったほうがいいかもしれない。試合前からグラウンドの端から端まで目配りして、選手の所作から、異常をすぐに見抜き、報道陣の誰がきていて、誰がきていない、までを把握している。試合中は、相手ベンチの様子、監督の動きや表情、そして自軍の選手のベンチでの並びから、誰と誰が話をしているのか、までを細かくチェックしている。
 指揮官は佐藤がチームで孤立していると感じていた。

関連記事一覧