中日・立浪監督の続投決定にSNS大荒れも“球界大御所”は支持を表明「批判受けても信念持て。コミュ力不足も“白米断ち”は間違っていない」
今季は開幕前に昨季の最優秀中継ぎ投手のタイトルをとったキューバ人のロドリゲスが亡命し、左腕エースの大野雄が左肘の遊離軟骨除去手術でシーズンが絶望となり、オープン戦で結果を残し、開幕スタメンを予定していたルーキーの田中がケガで戦線離脱するなどして立浪監督の構想が狂った。
加えて主軸として期待していた新外国人のアキーノが三振の山を積み重ねて戦力とならず、課題の打線強化がうまくいかなかった。オフに楽天と阿部―涌井、横浜DeNAと京田―砂田のトレードを断行したが、涌井は5勝12敗、防御率4.03と期待を裏切り、砂田は左腕ワンポイントの役割を果たせなかった。シーズン中には日本ハムと郡司&山本―斎藤&宇佐見の2対2のトレードを実現させて、これは大成功したが、広岡氏は、行き当たりばったりの補強策に疑問を投げかける。
「現役ドラフトで獲得した細川、トレードで獲得した宇佐見らは存在感を示したが、中日の将来を考えると、やはり生え抜きの選手が中心になっていかねばならない。加えて外国人は働かなかった。中日も巨人の原と同様に立浪が主導権を握ってトレードなどの補強を決めていると聞くが、本来は逆だろう。現場はどうしても目先に走るので、フロントがしっかりとした編成プランを立てなければならない」
立浪監督が選手食堂から白米を撤去したという問題が、“令和の米騒動”というフレーズで波紋を広げた。夕刊フジがスッパ抜いた話だが、立浪監督の独裁を象徴するようなエピソードとして“アンチ立浪”ファンが騒いだ。詳しい取材はできていないので、報道ベースでしか知らないが、細川が夏場に入り調子が落ちてきたため、立浪監督が、試合前に満腹にならないように“白米断ち”を命じると、調子を取り戻したため、野手全員に試合前の“白米断ち”を伝え、炊飯ジャーを食堂から撤去したという。ちなみにマルティネスの抗議で投手陣だけには試合前に白米が提供されているという。
広岡氏は、ヤクルト、西武監督時代に、いち早く、食事面での改善を推し進めてきた。白米を玄米に変え、禁煙、禁酒、コーラなどの炭酸飲料までを禁止するなど徹底管理。当時は、優勝という結果が出るまで、行き過ぎた管理野球に選手から不平不満が噴出しファンのバッシングも受けた。
「私は立浪のやろうとしていることが理解できるし、彼は間違ったことはやっていない。疲労が蓄積すると体が酸性になり、パフォーマンスが低下しケガの危険性が増えるため、体質をアルカリ性に変えるため食事面から改善した。試合前の食べ過ぎも胃がもたれ、体が動かなくなり集中力も低下する。当時のプロ野球選手は、タバコをスパスパ、酒もガバガバ、何かあれば焼き肉。何も考えていなかった。ケガの防止とコンディショニングの向上を目指すには、食事の管理は必要なのだ。ただし、ちゃんと選手にその理由を説明しなければならない。私は大学の先生を訪ねて教えを請い、自分でも文献を読み勉強した。選手から不満が出るのは、立浪が理論と意図を選手に説明していないからではないか」