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JFAは浦和レッズの一部サポーターが暴徒化した問題に関して来年度の天皇杯参加資格をはく奪したを発表した(イメージ写真・西村尚己/アフロスポーツ※違反行為をした際の写真ではありません)
JFAは浦和レッズの一部サポーターが暴徒化した問題に関して来年度の天皇杯参加資格をはく奪したを発表した(イメージ写真・西村尚己/アフロスポーツ※違反行為をした際の写真ではありません)

一部サポ暴徒化問題で天皇杯参加資格はく奪の厳罰を受けた浦和が再発防止策と声明発表も中途半端な内容に疑問の声

 具体的には来シーズンの天皇杯参加資格のはく奪で生じる損害賠償請求となる。 再発防止を目指していく上で最も効果的な抑止力にもなる。実際、田口社長の声明が共有されたクラブの公式X(旧ツイッター)には、次のような書き込みが見られる。
「しっかりとクラブが損害賠償を請求してください。クラブが個人に厳罰しないと、新規サポの獲得は難しいですよ」
「無期限出禁を終身出禁に変更し、その上で損害賠償請求訴訟をせよ。変わることを恐れないならやらかした馬鹿どもをナアナアにせず徹底的に追い込め」
「クラブ主導で刑事事件にしてください。Jリーグと子供達の未来のためにも」
 さらにいずれの声明にも、17人に科されている無期限の入場禁止処分を担保する施策が記されていない。天皇杯の名古屋戦での乱入者のなかに、過去に入場禁止処分を科されていたサポーターが含まれていて物議を醸しただけに、真っ先に具現化させるべき施策のはずだ。
 しかし、声明は中途半端なものだった。クラブ公式Xへの投稿には「現実問題として入場の規制なんてできなくないですか?」や、あるいは「ゲート毎に顔認証とかしてるんですか?」といった書き込みも見られる。
 浦和はJFAの発表を受けて、田口社長が15%、他の取締役が10%の役員報酬をともに3カ月間にわたって自主返納すると公表。今回の事案に関する社内処分も「社内規定に従って適正に行ってまいります」とつけ加えたが、これも単なる決意表明の一端でしかない。
 前代未聞の乱入事案が発生してから、今回だけでなく一部サポーターに対するこれまでのクラブの中途半端かつ甘い対応を糾弾する意見が、浦和側に数多く寄せられている。しかも大部分が、観戦ルールを遵守した上で応援に駆けつけている浦和のファン・サポーターによるものだという。クラブとしての浦和の本気度と自浄能力が、いまこそ問われようとしている。

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