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バンタム級の4団体統一戦で逃げまくって井上尚弥にTKO負けした元WBO王者バトラーが悪質な“言いがかり”をつけた(左)が(写真・山口裕朗)
バンタム級の4団体統一戦で逃げまくって井上尚弥にTKO負けした元WBO王者バトラーが悪質な“言いがかり”をつけた(左)が(写真・山口裕朗)

井上尚弥に4団体統一戦で逃げまくって倒されたバトラーが今さらの悪質“言いがかり”「階級を上げて倒しているのは普通じゃない。ドーピング検査が必要」「リングを小さくしていた」

 プロボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(30、大橋)に昨年12月のバンタム級4団体統一戦で11回TKO負けを喫した元WBO世界バンタム級王者のポール・バトラー(34、英国)が、ドーピング疑惑、バンテージ問題、リングの大きさを変えたなどの数々の難癖をつける“とんでも発言”を行った。英国のボクシング専門メディア「セコンドアウト」のユーチューブチャンネルで20日までに語ったもの。バトラーは、今秋にも再起するそうだが、今さらの悪質な言いがかり。元王者としてのプライドはないのだろうか。

 バンテージ問題についても文句

 

 いくら負けた腹いせにしても“節度”があるだろう。
 昨年12月13日に有明アリーナで行われた井上との4団体統一戦で、防戦一方でまったく何もできず、11ラウンドに左ボディから猛ラッシュを浴びてキャンバスに沈んだバトラーが、負け惜しみを通り越して、とんでもない難癖をつけてきた。
 英国のボクシング専門サイト「セコンドアウト」のユーチューブ番組のインタビューに答えて、次から次へと疑惑を投げかけてきたのだ。いくら海外での発言とはいえ、名誉棄損で訴えられてもおかしくないほどの悪質な言いがかりである。
 バトラーは、まず井上がスーパーバンタム級のタイトルを獲得したスティーブン・フルトン(29、米国)との試合についての感想から答えた。
「彼(井上)はとても優れている。(フルトン戦で)それを目の当たりにした。階級を上げた時、(多くの人が)彼にとって厳しいテストになるだろうと思っただろう。だが、彼が成し遂げたことを見てほしい。私は1ラウンド目のポイントは落としたと思うが、次のラウンドから勢いをつけて相手(フルトン)を倒した。とても素晴らしく、彼は明らかにリングの中で自分自身を出していた。彼が優れた戦いをすることは分かっていた。誰も彼の前ではうまく戦えないとは言えないが、足の動きに加えて、パンチのスピード、パワーもある」
 フルトンを8ラウンドで仕留めた井上を絶賛した。
 そして自らの井上戦について「リングの中を動いてしっかりとした位置に立つ彼のボクシングはとても優れている。あの時、望んでいない立ち位置に彼が私を誘い込んできたが、私は直面した多くのトラブルを足を使って逃れることができた」と、フルトンより3ラウンド持ったことを自慢気に話して、こんな難癖をつけた。
「私は彼がやったこともはっきりとわかっていた。ジムで子供やアマチュアに私がそれをやるようにリングをできるだけ小さくしていた。私はリングでの知識があったから多くのトラブルから抜け出すことができたと信じている」
 なんとバトラーのステップワークを警戒して井上陣営が当日のリングのサイズを小さくしていたとクレームをつけたのだ。リングのサイズは、5.47メートル平方以上、7.31メートル平方以内と定められており、リング設営を担当した「ウイニング」も、通常通りの設営で何ひとつ変えていないことを明らかにしていた。
 そもそも井上家は、スポーツマンシップに反した行為が大嫌いで、井上は、4団体統一戦を前に、あまりにも実力差があるバトラーを相手にモチベーションを保つことに苦労していたほど。“最弱王者”になぜそんなことをする必要があるのか。

 

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