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横浜DeNAに2試合連続で0-1スコアで敗れCS出場が絶望的となり原監督の表情も厳しい
横浜DeNAに2試合連続で0-1スコアで敗れCS出場が絶望的となり原監督の表情も厳しい

なぜ巨人は横浜DeNAとの直接対決に連敗しCS出場が絶望的となったのか…同一監督の球団史上初の2年連続Bクラスもほぼ確実で「原監督は引き際を間違うべきではない」の声も

 巨人で戦略、打撃コーチを務めたことのある、現在BCリーグ新潟アルビレックス監督の橋上秀樹氏は、「巨人は接戦に弱い野球をしている。相手チームが嫌がることができていない」と指摘した。
「原監督の焦りが、早め、早めの仕掛けとなってチームがドタバタしてしまっている。優勝した阪神や、直接対決で連敗した今回の横浜DeNAの野球とは対照的だ。点が取れないのは、何も打撃技術が劣っているわけではない。ミーティングやサインで徹底して浸透させた意識の違いだと思う」
 橋上氏の指摘の通り、対照的に横浜DeNAは、早い仕掛けでなく“粘り”でつないで1点をもぎとった。
 3回に先頭の山本が、三塁坂本の右を抜くヒットで出塁すると、林が追い込まれてから、叩きつけるような三塁ゴロで走者を進め、さらに投手の東も、引っ張って一塁へゴロを打ち、走者を三塁に進めた。巨人との「意識の違い」だろう。
 そして、ここで山崎伊―大城のバッテリーに配球ミスが生まれる。二死三塁で1番打者の大田に三塁線を破る先制タイムリーを浴びた。大田はチャンスではファーストストライクを積極的に振ってくるタイプの打者。「初球に要注意」は鉄則だったが、不用意な変化球から入ったため大田に楽に打球を引っ張られたのである。
 巨人の2年連続Bクラスは、ほぼ確定。2005年の堀内監督の5位、2006年の原監督の4位と続いたシーズン以来、17年ぶりの屈辱となるが、同一監督による2年連続Bクラスは、巨人では史上初の恥辱。当然、原監督の進退について注目が集まることになる。
 再登板後に優勝、優勝、3位と成績を残した2021年オフに3年契約を結んだ原監督は、来季が契約の3年目。球団サイドが、解任を通告する可能性は考えにくいが、問題は原監督が、この責任をどうとるか、だ。
 21日の今季最後となる甲子園での阪神戦でレフトスタンドのファンに挨拶に行った際に「目が潤んでいた」ことを意味深と捉える関係者もいる。
 だが、一方で阪神OBの解説者に「来季は岡本レフト、秋広一塁の布陣で臨みたい」と、来季の本格的なコンバート構想を語るなど、集大成とも言える6年目の来季に“打倒阪神”の雪辱に燃えているという見方もある。
 橋上氏は、辛辣な意見を持つ。
「敗因を分析した上で誰かが責任を取らねばならないと思う。原監督の性格からすれば、なんらかのアクションは起こすでしょう。球団に説得され、続投したとしても、自らが呼んだコーチの誰かを切るということにでもなれば、来季の求心力に問題が残る可能性もある。スタッフの問題も含め原監督がどんな決断を下すのか。9度も巨人を優勝に導いた大監督。その功績を考えると、引き際を間違えるべきではないと思う」
 横浜DeNAが今日27日のヤクルト戦に勝つか、引き分けるかで、巨人のBクラスが確定して本当の“終戦”となる。原監督の決断は果たして…
(文責・ROSNPO編集部)

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