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日本がサモアを28-22で撃破。リーチマイケルがトライをあげて勝利に貢献した(写真:AP/アフロ)
日本がサモアを28-22で撃破。リーチマイケルがトライをあげて勝利に貢献した(写真:AP/アフロ)

なぜ日本代表は“前哨戦”では敗れていたサモア撃破に成功したのか…8強進出へアルゼンチン戦勝利の条件とは?

 7点差以内での勝利のため、サモア代表にボーナスポイントを1与えてトータル6とさせてしまうも、日本代表は、最低限のノルマと見られた勝ち点4を獲得。通算9に積み上げた。加盟する予選プールDで、5チーム中3位から2位に浮上した。
 最終戦の相手は現地時間10月8日のアルゼンチン代表。世界ランキングは日本の13位に対して9位で、目下、勝ち点4で4位も南半球のとして大会前からダークホースと目されてきた強豪だ。
 日本代表はアルゼンチン代表戦に勝てば3勝で2大会連続での8強進出。引き分けでも4トライ以上のボーナスポイントを日本のみが獲得すれば2位を確保する。 また30日に行われるアルゼンチン代表対チリ代表戦で、アルゼンチンが勝ち点4以下であれば、引き分けでも日本代表の決勝トーナメント進出が決まる。
どちらにとっても生死を分ける決戦となる。

 4年前の日本大会で初の8強入りを果たした日本代表は、今回、初優勝を目指すと公言している。その最低条件を整えるまで、あと1勝に迫った。
 アルゼンチン代表を下すためにどんな準備をし、どんな戦いをすべきか。

 まずリーチは、「この1週間、タックルの練習をすると思います」。サモア代表戦の試合終盤に見つけた課題を早急に克服したいという。アルゼンチン代表もボール保持者が真っすぐにぶつかってくるとあり、日本代表として好タックルでその局面を制したいだろう。
 さらには、向こうの得意な空中戦への対策がマストだと話す。球の落下地点で長身選手が競り合いにくるアルゼンチン代表に対し、日本代表は捕球役とそのガード役が束になりたい。両軍の捕球役に真正面からせり合わせないようにして向こうのクリーンキャッチを防ぎ、こぼれ球を地上で確保できれば最高だ。
 この難所をクリアすれば、「(スペースを攻める)日本代表のラグビーができると思います」とリーチは言う。
 規律も意識したい。相手ウイングのエミリアーノ・ボッフェリが50メートル超のペナルティーゴールを決められるだけに、レフリーの分析を含めた反則減少への努力も欠かせない。逆に、アルゼンチン代表側に多くなりがちな防御面の反則をいかに引き出すか。トニー・ブラウなしスタントコーチの攻撃プランも注目が集まる。
 取材エリアで「次に勝てば上に行けるが」と聞かれ、リーチは「勝たないと上に行けない、です」と感覚の違いを指摘。緊張感を漂わせた。
(文責・向風也/ラグビーライター)

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