阪神の岡田監督が思わぬ悩みを抱える…横浜DeNAが“番長マジック”で競り勝ちCS出場決定も2位浮上のキャスティングボードは広島と戦う虎が握る
そして、さらなる可能性が残った。この日、2位の広島が中日に敗れたことで、ゲーム差は1に縮まり、2位になり本拠地でCSを戦える可能性をつないだのだ。ただ広島との直接対決はないため、残り3試合を落とさずに広島が負けてくれるのを待つしかない。そのキャスティングボードを握っているのが、今日、明日と広島と対戦する阪神なのも皮肉だ。
岡田監督もとんだ悩みを抱えることになった。
「広島とはやるのはちょっと嫌よ。明日(30日)は移動ゲームだから、メンバーを落とそうと思ってるんやけど、どっちかに手を抜くみたいになってもな。難しいよな。こっちは、最初からそうだから仕方ないんやけど、考えんとあかんな」
今日30日は横浜から広島へ移動日なしのナイターゲームとなるため、疲労を考慮してレギュラーメンバーの一部を休ませる考えでいた。CSを前にケガでもされたら困る。先発も2年目の門別。10月1日の広島戦もブルペンデーとなる予定で、あくまでもCSへ向けての調整と、タイトルのかかった選手への配慮が目的としてあるが、それを広島の2位を援護するように受け取られても困る。ある意味、調整のための試合ではなくなり、負けられない戦いになってしまった。
横浜DeNAとの最終戦を前に岡田監督は、ファイナルステージで対戦する相手が広島か、横浜DeNAか、どちらになるか、こんな“読み”を口にしていた。
「どちらが本拠地でできるかやろうな。広島が2位なら広島、横浜DeNAが2位なら横浜DeNAがファイナルに勝ち進んでくると思うでえ」
もちろん、横浜DeNAが今日30日のヤクルト戦(神宮)、1日の中日戦(横浜)、4日の巨人戦(東京ドーム)との残り3試合を取りこぼさないことが前提ではあるが、広島―阪神の2連戦の結果が、その先にあるCSでの戦いの行方さえも左右することになりそうなのだ。最後の最後までセ・リーグの戦いから目が離せなくなった。
(文責・ROSNPO編集部)