FA候補に西武山川、オリ山崎福、楽天松井らがズラリと揃うが岡田阪神は今オフのFA補強“封印”…巨人とは正反対の路線を貫く
「優勝したときこそ、そのオフに強力な補強をしなければならない」との格言がある。優勝という大きな成功体験を得た若手選手の来季への上積みに加えて、連覇するために補強は必要なのだ。
FA補強を封印した阪神の補強の柱は、新外国人、トレード、ドラフト、現役ドラフトの4本柱なる。補強は、短期、長期で考えねばならないが、来季に関しての補強ポイントはハッキリしている。打線の強化だ。
外国人に関しては、“ミエちゃん”ことムードメーカーでもあるヨハン・ミエセスと、途中加入したコルテン・ブルワーの2人の残留は決定しているが、シェルドン・ノイジーら、その他の選手の去就は、未定で、平行して新外国人の調査が進められている。
また10月26日に控えているドラフトに関しては、1位は「大学生を軸にした即戦力投手」でいく方針が固まっている。
そして、まだ誰がリストに上がってくるかはわからないが、注目しているのが、12月8日に行われる現役ドラフトだ。昨年はソフトバンクの大竹耕太郎の獲得が大成功した。最終戦で惜しくも最高勝率のタイトルは逃したが、12勝2敗の数字を残して優勝に大きく貢献した。二匹目のどじょうがいるか、どうかは、各球団が出してくるリスト次第だろうが、球団サイドは、他球団の余剰戦力の調査を怠っていない。現役ドラフトに対する準備は、トレード戦略とも直結する。
昨年オフには岡田監督が就任と同時に日ハムとの間で、渡邉諒、髙濱祐仁ー齋藤友貴哉、江越大賀の2対2トレードを成立させた。FA補強は封印したが、トレード戦略については、見送る考えはない。チームは、18日からクライマックスシリーズ、そして、その先に日本シリーズという大一番を控えているが、フロントサイドは同時進行で連覇に向けて動き始めている。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)