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日本はアルゼンチンに27-39で敗れ2大会連続の8強はならなかったが、海外メディアは健闘を称えた(写真・ロイター/アフロ)
日本はアルゼンチンに27-39で敗れ2大会連続の8強はならなかったが、海外メディアは健闘を称えた(写真・ロイター/アフロ)

海外メディアはラグビーW杯でアルゼンチンに敗れた日本を「真の戦いを見せた」と称賛…SH齋藤直人の“背面キック”に「伝説になったかも」と注目

 この『BBC』の速報記事には、視聴者から数多くのコメントが寄せられている。そのなかには日本をポジティブに評価しただけでなく、両国に勝利し、プールDを4戦全勝でトップ通過したイングランド代表を貶めるものもあった。
「実に面白い試合だった。日本は素晴らしいラグビーを展開していたが、ミスから何点かを取りこぼしてしまったのが残念だった」
「素晴らしい試合だった。日本は進取の精神に富んだラグビーを見せ続けたが、アルゼンチンの方がわずかに上だった」
「ファンタスティックなラグビーを見せた両チームと、イングランド代表との違いは激しさだ。イングランドはとても遅く、一面的に見えてしまう」
 2大会ぶり5度目のベスト8進出を決めたアルゼンチンも、手放しで勝利を喜んでいるわけではなかった。アルゼンチンの勝利を伝えた同国メディアの『Charin』は「最初の目標であるベスト8へ進むためには、苦しまなければならなかった」と日本を称えた。
「前半開始2分で先制トライを奪われた日本が落ち着きを取り戻すのに、5分もあれば十分だった。ロス・プーマスにキックオフ直後のような自由を与えず、彼らを忍耐強くアルゼンチンの陣内に押し込み続けた。後半18分にトライを決めたWTBエメリアノ・ボフェリはキックが不安定で、前半にペナルティーキックとコンバージョンキックを1本ずつ外した。アルゼンチンのタックルを象徴する一人のFLパブロ・マテーラは膝を痛めて、前半の段階で交代を余儀なくされた。これらの事象が、アルゼンチン人にとって受け入れがたい苦戦をさらに消化不良なものにした。スタジアムを包み続けた熱気は、そのすべてがアルゼンチンを祝福するものではなかった」
 同メディアは、前半28分にSO松田力也(29、埼玉)が狙ったドロップゴールへ猛然とチャージして顔面で阻止。その流れからカレーラスの最初のトライを導いた、FLマルコス・クレメル(26)の試合後のコメントを伝えている。
「勝者として胸を張って前へ進むか、それとも敗者として顔を下げて家へ帰るか。どう考えてもわれわれは完璧ではなかったし、日本は素晴らしいチームだったが、それでもすべてをあきらめて、引き返すことはできないと自分に言い聞かせていた」
 自国で開催された前回2019年大会に続くベスト8進出はならなかった。それでもプールDの3位に入った日本は、2027年にオーストラリアで開催される次回W杯の出場権を獲得した。4年後にリベンジを期すために。英仏だけでなく対戦国のメディアからも、チームワークと粘り強さでポジティブな評価を得た日本の新たな戦いはすでに始まっている。

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