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ベルギー代表でチェルシー、レアル・マドリードでプレーした名ウイングのエデン・アザールが32歳で電撃引退を表明(写真・AP/アフロ)
ベルギー代表でチェルシー、レアル・マドリードでプレーした名ウイングのエデン・アザールが32歳で電撃引退を表明(写真・AP/アフロ)

練習嫌いで知られた異色“天才ウイング”エデン・アザールが32歳で電撃引退表明…ベルギー、英、スペインメディアが引退理由を探り「チェルシー史上最も偉大な選手」と大々的に報じる

 同メディアはさらに、ベルギー1部のモレンベークに所属する弟のMFキリアン・アザール(28)の証言を介して、アザールが引退した理由にも言及している。
「弟のキリアンは『兄のベストの選択は引退だ』と語ったばかりだった。彼はさらに『兄はできることはすべてやったし、プレーしたすべてのクラブで優勝トロフィーも獲得した。僕が彼だったらやめるよ。エデンは最愛の家族と過ごすに値する』とも語っていた」
 アザールはかねてからレアル・マドリードのファンであるだけでなく、同クラブのレジェンドの一人、ジネディーヌ・ジダン(51)が憧れの存在だと公言していた。意中のクラブへ、ジダンの監督復帰とともに移籍できた2019年夏に夢をすべてかなえたのか。
母国ベルギーメディアの『LE SOIR』は、アザールの胸中にこう言及した。
「この夏のレアル・マドリードでの冒険を終えて、無所属になったアザールは、新しいチームを見つけることにそれほど積極的ではなかったとされる。それはレアル・マドリードを最後に、彼のキャリアが終わりを迎えるのを示唆するのに十分だった」
 別のベルギーメディアの『HBvL』は、アザールが「レアル・マドリードに留まり、最後まで契約をまっとうしたいと望んでいた」と報じている。
「カルロ・アンチェロッティ監督のもとでは、アザールはベンチから外れる試合も珍しくなかった。そのなかでレアル・マドリードは高額な契約を破棄したいと望み、最終的には契約解除による退団となった。昨シーズンの数字に基づけば、避けられない事態だったかもしれない。しかし、アザールの加入が華々しく報じられた4年前の夏とはまったく異なり、レアル・マドリードから発表されたアザールの退団はわずか数行の簡素なものだった」
 引退発表が10月までずれ込んだのは、現役への未練がわずかながら残っていたからかもしれない。それでも最後は大好きだったチームで、スパイクを脱ぎたいと望んだのだろう。引退を報告したインスタグラムで、自身を応援してくれたすべての国のファンへの感謝の思いも綴ったアザールは、最後にこんな言葉を紡いでいる。
「いまは家族や友人と楽しみ、新しい経験をするときだ。ピッチの外でまた会おう」
 もっとも、再会はピッチの上になるかもしれない。18日にフランス北部のカレーで開催が予定されているチャリティーマッチに、アザールが出場を予定しているからだ。

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