「サイン漏れ事件」の真相とは?阪神・岡田監督と広島・新井監督の因縁と情報戦
いよいよ今日18日からセパCSのファイナルステージがスタートする。18年ぶりの“アレ”を果たした阪神は9年ぶりの日本シリーズ進出をかけて甲子園で広島を迎え撃つ。今季の対戦成績は15勝9敗1分けで阪神が有利だが、岡田彰布監督(65)と新井貴浩監督(46)の間には少なからず因縁がある。8月に週刊文春に「サイン漏れ事件」を報じられた。その真相の裏に隠された情報戦とは?
第一戦の先発は村上vs九里
岡田監督は広島との対戦を予期していた。
広島が2位か3位かのキャスティングボートを握っていた頃から「本拠地でやれる方が上がってくるわ。横浜でやれるならベイスターズ。広島でやれるならカープよ」と読んでいた。はたして、その読み通りに広島が激闘の末、連勝で横浜DeNAを下してファイナルステージに勝ち上がってきた。
岡田監督はオンラインで参加したCSの公式会見で広島の印象を聞かれ、こう答えた。
「カープは、左打者が凄く充実している。シーズンでは、左ピッチャーを当てたが苦にしなかった。タイガースに似ている。リリーフも凄くレベルアップした。うちのピッチャーも凄くいいが、広島のブルペンが充実している印象を受けている」
秋山、野間、西川、小園、坂倉ら左の好打者が揃い、代打には松山まで控える広島打線に対して、岡田監督はブルペンに左投手を多く配置する考えでいるが、どうしても投手戦となる短期決戦において、勝敗のカギを握るのは、先発の出来だと想定している。
「ある程度(先発投手のメンバーを)決めているが、とにかく1イニング、1イニング、0点を重ねられるように。野手は実戦から離れているので(どうなるか)わからない。早く試合モードに入れるように」と語っていた。
一方の新井監督も優勝チームにこう敬意を示した。
「各自が役割分担、何をするかがわかっているチーム。投手力を中心に、攻撃も4番の大山選手を中心に切れ目のない強いチーム」
実は、岡田監督と新井監督の間には少なからず因縁がある。2008年に13ゲーム差を巨人にひっくり返されて、岡田監督が責任をとって辞任することになったシーズンは、北京五輪に出場した新井が、ケガに悩まされ、大事なところで戦力にならなかったのである。
そして今シーズンにも新たな因縁が生まれていた。
夏場に“文春砲”で報じられた「サイン漏れ事件」だ。同誌には「岡田監督は『サインが見抜かれとる』『ウチのことを喋っとる奴がおるんとちゃうか』と、身内の情報漏洩を疑い始めたのです。岡田監督の“捜査ごっこ”はエスカレートし、『勝負どころでウソの情報を発信して犯人あぶり出すのもエエよな』などと語っています」(球団関係者)と記述されていた。
週刊文春が、どの球団関係者から集めてきた情報かはわからないが、実は、岡田監督は、こんな話はしていない。