「タケはまるでメッシのような仕事した」スペイン地元紙が決勝アシストの久保建英を“伝説の人”に重ねて大絶賛
「いやぁ、きついですね。いちおう睡眠薬をもらったので、飛行機のなかでスパッと眠れればいいんですけど。試合も土曜日の2時、4時かな。どちらかちょっとわからないですけど、日本のみなさまからしたら試合が見られていい時間帯かもしれないですけど、僕からしたら本当にきついので。でも、リーグ戦で上位に食らいついていくためには、絶対の落とせない戦いが続いていく。なので、コンディション面でどのように折り合いをつけていくか、ですね」
そのチュニジア戦では、もともと違和感を覚えていた左太もも裏にちょっとした張りを訴え、自ら交代を申し出ていた。13日のカナダ代表戦(デンカビッグスワンスタジアム)出場を回避した情報も入っているアルグアシル監督が抱いた苦悩を、地元紙の『El Desmarque』は「今日はホームにおける最悪の試合だった」という総括とともに伝えている。
「それぞれの代表チームに招集され、遠征していた選手たちの多くは、先発する準備ができていなかった。彼らがフィジカルとメンタルの両方をハイレベルで維持するのは非常に難しい。確かに体のきれがなかったかもしれない。しかし、それでも私たちにとっては彼らがプレーすることが重要だし、後半は彼らの力に賭けるしかなかった」
ソシエダから選出された各国代表選手のなかで、心身両面で最も負荷がかかったのが久保であることに疑問の余地はないだろう。それでも久保は指揮官の期待に鮮やかに応え、ソシエダを暫定6位に浮上させ、短い出場時間ながら今シーズン10試合目で実に6度目となる、ラ・リーガ公式のマッチMVP(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出された。
前出の『noticias de Gipuzkoa』は試合展開を「スタンドを埋めたラ・レアルのサポーターたちは、アルグアシルがいつ本気を出して、久保を投入するのかを祈るように見つめていた」と描写。そのうえで、今後の戦いを見すえながらこう続けた。
「後半15分に登場した日本人選手は、右サイドで時間とスペースを与えられた瞬間に、リオネル・メッシがやってのけたような仕事を完遂した。久保がピッチにいれば、すべてが楽になる。そしてリスボンでの次なる戦いでは、誰がヒーローになるのだろうか」
ソシエダは再び中3日で次なる戦いに挑む。リスボンの戦いとは、敵地に乗り込んでポルトガルの強豪ベンフィカと対峙する、24日(日本時間25日)のUEFAチャンピオンズリーグのグループリーグ第3節を指している。